皮膚炎・脱毛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:54 UTC 版)
皮膚・毛髪には、体内亜鉛の約8%が存在し(*1)、さらに表皮の亜鉛含有量は真皮に比べて著しく多く、表皮のタンパク合成に関わっている。したがって亜鉛欠乏で皮膚の変化・表皮の変化が見られる。病理所見としては、表皮内水疱、表皮内・角層の空胞変性などが見られ、進行すると乾癬様となる。病態としては、ATP由来炎症を抑制する作用のある表皮ランゲルハンス細胞が亜鉛欠乏で減少し、その結果、ATP分泌過多が生じ、皮膚炎を発症すると言われている。角化細胞にも亜鉛が多く含まれており、亜鉛欠乏で角化細胞の分化が障害され、皮膚炎を発症するとの報告もある。脱毛は毛包周辺の皮膚障害で発症し、機械的刺激を受ける部位に強く現れる。 *1:皮膚には人体に存在する亜鉛の約20%が存在するとの記載もある
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