欠乏症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/12 09:08 UTC 版)
フェリチン濃度が異常に小さい場合、鉄分の欠乏による貧血の発症の危険がある。貧血の診断において、血清フェリチン濃度の異常な低値が最も鉄欠乏性貧血に特異的な根拠となる。しかし、血清フェリチン濃度は感染や、あらゆる種類の慢性炎症によって増加するため、必ずしも鋭敏な指標ではない。また、このフェリチンの異常増加は、患者が鉄欠乏状態であってもフェリチン濃度を正常な数値範囲にすることもある。 血清フェリチンの異常低値は甲状腺機能低下症やビタミンC欠乏症(壊血病)、セリアック病の症状である。貧血とは関連がないが、むずむず脚症候群の患者にもフェリチン欠乏は見られる。菜食主義は血清フェリチンの低下による鉄欠乏を起こす恐れがあり、ある研究では検査対象の菜食主義者(179人)のうち19%が鉄欠乏であった。血清フェリチン濃度が低ければ早期小児う蝕の発症率が高い傾向がある。血中ヘモグロビン濃度が低い場合でも同様の傾向が見られる。 血清フェリチンの正常値が異常低値または異常高値と誤診されることは稀だが、診断機器の問題によりフック効果が現れて偽低値が検出されることはあり得る。
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「欠乏症」の例文・使い方・用例・文例
- 菜食主義者はコバラミン欠乏症に注意しなくてはならない。
- 肺の疾患は最も一般的な慢性酸素欠乏症の、したがって太鼓撥指の原因である。
- 色素欠乏症の人
- ビタミン欠乏症の、ビタミン欠乏症に関する、または、ビタミン欠乏症に特徴的な
- 特に(色素欠乏症における)肌や、赤血球の中に正常な色素沈着がないこと
- 米国の生化学者(ポーランド生まれ)で、いくつかの病気が食事性欠乏症によって引き起こされることを示し、化学に関する『ビタミン』という用語を新たに作った(1884年−1967年)
- チアミン(ビタミンB1)欠乏によって引き起こされるビタミン欠乏症
- 食事中の亜鉛の不足、あるいは間疾患、嚢胞性線維症または他の病気に起因する欠乏症
- 明るい光へ露出することで起きる目の痛み(しばしば色素欠乏症と関連する)
- テストステロン欠乏症や女性の乳癌の治療、また成長や体重増加の刺激に用いられる薬に含まれるアンドロゲン化合物
- テストステロン欠乏症、乳癌、骨粗しょう症の治療に用いられるアンドロゲン(商標名ドラボリンまたはカボリン)
- 胃酸欠乏症という症状
- 栄養の偏りによるビタミンの欠乏症
- 銅亜鉛欠乏症という症状
- ビタミンK欠乏症という病気
- ビタミン欠乏症という症状
欠乏症と同じ種類の言葉
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