ビタミンは、微量でも人体の機能を正常に保つために欠かせない栄養素です。体内でほとんど作ることができないため、食物として取り入れる必要があり、極端に偏った食事を続けたり、病気によって十分な食事ができない場合、ビタミンが不足してさまざまな症状を引き起こします。
どのような症状があらわれるかは、ビタミンの種類によって異なります。主なものとしては、ビタミンB1不足による脚気、ビタミンC不足による壊血病、ビタミンA不足による夜盲症、ビタミンD不足によるくる病や骨軟化症などがあります。このような明らかな病気までいかなくても、ビタミンの不足によって日常的に身体の不調を来している状態を、潜在性ビタミン欠乏症と呼びます。
日本をはじめ先進国では、かつてのようなビタミン欠乏症は少なくなっています。その一方で、無理なダイエットや不規則な食生活、高齢になるにつれて食生活が変化することなどから、潜在性ビタミン欠乏症になるケースが増えていると考えられています。
ビタミンけつぼう‐しょう〔‐ケツボフシヤウ〕【ビタミン欠乏症】
ビタミン欠乏症
ビタミン欠乏症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/18 05:55 UTC 版)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2017年2月) |
ビタミン欠乏症(ビタミンけつぼうしょう)とは、ビタミンの不足によって起こる症状の総称である。摂取総カロリーが欠乏しがちな発展途上国のみならず先進国においても問題となっている[1]。
分類
脂溶性ビタミン
ビタミンA欠乏症
- 症状
- 治療:欠乏ビタミンを3000 - 10000IU/日内服
ビタミンD欠乏症
- 治療:1α-OH-D3を1 - 2μg/日内服
ビタミンE欠乏症
- 治療:欠乏ビタミンを10 - 300mg/日内服
ビタミンK欠乏症
- 症状
- 出血傾向、新生児メレナ
- 治療:欠乏ビタミンを10 - 50mg/日筋注
水溶性ビタミン
ビタミンB1欠乏症
- 治療:欠乏ビタミンを10 - 100mg/日内服もしくは100 - 200mg/日静注
ビタミンB2欠乏症
- 治療:欠乏ビタミンを30 - 50mg/日内服
ビタミンB6欠乏症
- 治療:欠乏ビタミンを5 - 100mg/日内服
パントテン酸欠乏症
- 症状
- 四肢のしびれ感、足の灼熱感
- 治療:欠乏ビタミンを50 - 100mg/日内服
ナイアシン(ビタミンB3)欠乏症
葉酸欠乏症
- 治療:欠乏ビタミンを10 - 20mg/日内服
ビタミンB12欠乏症
- 症状
- 巨赤芽球性貧血(悪性貧血)、ハンター舌炎、末梢神経炎、亜急性連合脊髄変性症 、だるさ、めまい、動悸、息切れのほか、手足のしびれや精神的落ち込み
- 治療:欠乏ビタミンを1mg筋注
ビオチン欠乏症
- 治療
- 先天性ビオチン欠乏症 欠乏ビタミンを5mg - 20mg/日(血中半減期が3時間のため1日3等分に分けて内服)
ビタミンC欠乏症
- 症状
- 壊血病(小児の場合はメラー・バロウ病)
- 治療:欠乏ビタミンを50 - 2000mg/日内服
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
- 美濃眞、日本ビタミン学会が推奨する臨床検査検体試料のビタミン測定法 『ビタミン』 2000年 74巻 10号 p.501-515, doi:10.20632/vso.74.10_501
「ビタミン欠乏症」の例文・使い方・用例・文例
ビタミン欠乏症と同じ種類の言葉
- ビタミン欠乏症のページへのリンク