ニコチン‐さん【ニコチン酸】
ニコチン酸
| 分子式: | C6H5NO2 |
| その他の名称: | ニシル、アコチン、ニアシン、ニカシド、ニカギン、ニコラル、ダスキル、ニコナシド、ニコチニプカ、Nicyl、Akotin、Daskil、Niacin、Nicacid、Nicagin、Nicolar、Niconacid、Nicotinipca、Nicotinic acid、3-Pyridinecarboxylic acid、Pyridine-β-carboxylic acid、Pyridine-3-carboxylic acid、ニコサン3、ニコ-スパン、エファシン、ニコデルミン、Nico-Span、アペラグリン、ニクリン、Efacin、ペロニン、ペラグリン、リニック、ニカンギン、Pelonin、Pellagrin、Linic、Nicosan 3、Nicangin、Apelagrin、Nyclin、ナイアシン、ナイクリン、Nicodermin |
| 体系名: | 3-ピリジンカルボン酸塩、ピリジン-3-カルボン酸、ニコチン酸、3-ピリジンカルボン酸 |
ニコチン酸
| 化合物名や化合物に関係する事項: | ニコチンアミド ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 ニコチン酸 ネオン ノルアドレナリン バソプレッシン |
ニコチン酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/06 13:13 UTC 版)
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| 物質名 | |||
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| 識別情報 | |||
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3D model (JSmol)
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| バイルシュタイン | 109591 | ||
| ChEBI | |||
| ChEMBL | |||
| ChemSpider | |||
| DrugBank | |||
| ECHA InfoCard | 100.000.401 | ||
| EC番号 |
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| Gmelin参照 | 3340 | ||
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IUPHAR/BPS
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| KEGG | |||
| MeSH | Niacin | ||
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII | |||
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |||
| C6H5NO2 | |||
| モル質量 | 123.11 g·mol−1 | ||
| 外観 | 白色、半透明の結晶 | ||
| 密度 | 1.473 g cm−3 | ||
| 融点 | 237 °C; 458 °F; 510 K | ||
| 18 g L−1 | |||
| log POW | 0.219 | ||
| 酸解離定数 pKa | 2.0, 4.85 | ||
| 等電点 | 4.75 | ||
| 屈折率 (nD) | 1.4936 | ||
| 熱化学 | |||
| 標準生成熱 ΔfH |
−344.9 kJ mol−1 | ||
| 標準燃焼熱 ΔcH |
−2.73083 MJ mol−1 | ||
| 薬理学 | |||
| C04AC01 (WHO) C10BA01 (WHO) C10AD02 (WHO) C10AD52 (WHO) | |||
| ライセンスデータ |
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| 投与経路 | 筋肉内投与、経口投与 | ||
| 薬物動態学: | |||
| 20–45 分 | |||
| 危険性 | |||
| GHS表示: | |||
| Warning | |||
| H319 | |||
| P264, P280, P305+P351+P338, P337+P313, P501 | |||
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |||
| 引火点 | 193 °C (379 °F; 466 K) | ||
| 365 °C (689 °F; 638 K) | |||
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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| 臨床データ | |
|---|---|
| 販売名 | Niacor, Niaspan, others |
| AHFS/Drugs.com | monograph |
| MedlinePlus | a682518 |
| 医療品規制 | |
| 胎児危険度分類 |
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| 投与経路 | 筋肉内、経口 |
| 法的地位 | |
| 法的地位 |
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| 識別子 | |
| PDB ligand | |
| CompTox ダッシュボード (EPA) |
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| ECHA InfoCard | 100.000.401 |
| 化学的および物理的データ | |
ニコチン酸(ニコチンさん、英: nicotinic acid、Na)とは、ピリジンカルボン酸の3つの構造異性体の中の1つである。ニコチン酸とニコチン酸アミドを総称してナイアシンと呼ばれる。ナイアシンは、ビタミンB群の中のビタミンB3に当たる。
歴史
1867年にアルカロイドのニコチンを酸化して得られるカルボン酸として発見され、ニコチン酸という慣用名が与えられた。1911年に鈴木梅太郎およびC.Funkらが生体より抗ペラグラ因子(こうペラグラいんし、pellagra‐preventive factor)として単離した。ニコチン酸がビタミンであることは、1937年にC.A.Elvehjemによって明らかにされた[※ 1][4]。 20世紀末頃で世界中の1年間のニコチン酸の生産量を合算すると、1万トン以上に達していた[5]。ただし、その大部分は飼料用として生産されていた物であって、ヒトに用いる食品添加物や医薬品用のニコチン酸は、全生産量の1割にも満たない量であった[6]。
製法・生合成
3位に側鎖を持つβ-ピコリンなどピリジン誘導体を、硝酸や過マンガン酸カリウムなど強い酸化剤で酸化すると得られる。また、ピリジン環を構築する方法でも合成される。ニコチン酸と銅との塩は、水に溶けにくい[7]。
動物・菌類では生体内で、トリプトファンからキヌレニン、3-ヒドロキシアントラニル酸を経由して、一方、植物や細菌ではアスパラギン酸とグリセロール近縁代謝物質であるC3ユニットから生合成される[4]。
生理活性
生体内では、ニコチン酸を部分構造に含むニコチンアミドアデニンジヌクレオチドやニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸が、酸化還元酵素の水素受容体であり、補酵素として重要である。
脚注
注釈
出典
- ^ (英語) Martindale: the complete drug reference (37 ed.). London: Pharmaceutical press. (2011). p. 2117. ISBN 978-0-85369-933-0. OCLC 1256529676
- ^ “Chapter P-6. Applications to Specific Classes of Compounds”. Nomenclature of Organic Chemistry: IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: Royal Society of Chemistry. (2014). pp. 648–1047. doi:10.1039/9781849733069-00648. ISBN 978-0-85404-182-4
- ^ “Niacin Use During Pregnancy”. Drugs.com (2019年7月29日). 2020年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月4日閲覧。
- ^ a b 八杉龍一ら(編)、「ニコチン酸」、『岩波生物学辞典』、第4版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。
- ^ 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.126、p.127 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9
- ^ 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.127 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9
- ^ 長倉三郎ら(編)、「ニコチン酸」、『岩波理化学辞典』、第5版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。
関連項目
外部リンク
- 国際化学物質安全性カード ニコチン酸 (ICSC:1702) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版
「ニコチン酸」の例文・使い方・用例・文例
ニコチン酸と同じ種類の言葉
- ニコチン酸のページへのリンク




