新体詩抄とは? わかりやすく解説

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しんたいししょう〔シンタイシセウ〕【新体詩抄】

読み方:しんたいししょう

外山正一矢田部良吉井上哲次郎共著詩集明治15年(1882)刊。創作詩5編、シェークスピア・テニソンなどの訳詩14からなり新体詩始まりとされる


新体詩抄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/21 14:26 UTC 版)

新体詩抄(しんたいししょう)とは、外山正一(ヽ山仙士)・矢田部良吉(尚今居士)・井上哲次郎(巽軒居士)による新体詩集。3人の撰者による序文と、訳詩14編、創作詩5編を収める。出版社は「丸屋善七」(現・丸善)であり、1882年明治15年)8月に初編が出版された[注釈 1]。近代詩論の先駆け、日本で最初の近代詩集とされる。


注釈

  1. ^ 7月に板権免許を受けており、本の扉には「明治十五年七月刊行」と記載されているが、出版広告文に8月16日、奥付に8月出版と記されたように、実際には8月に出版された[1]
  2. ^ 外山は、序文の中で自身が新体詩という文学ジャンルを確立したことの自負と自信を記している[4]
  3. ^ 実際には表題は附せられていない。
  4. ^ 再版に正誤はない[10]

出典

  1. ^ 西田 1994, p. 33.
  2. ^ 西田 1994, p. 12.
  3. ^ a b 西田 1994, p. 433.
  4. ^ 西田 1994, p. 436.
  5. ^ a b 西田 1994, p. 425.
  6. ^ 西田 1994, p. 438.
  7. ^ 湖処子詩集 - 国文学研究資料館近代書誌・近代画像データベース
  8. ^ 独歩吟 - 国文学研究資料館近代書誌・近代画像データベース
  9. ^ 西田 1994, p. 442.
  10. ^ 西田 1994, p. 421.


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新体詩抄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 15:58 UTC 版)

新体詩」の記事における「新体詩抄」の解説

幕末維新志士都々逸などの俗謡倣い自由な詩を作っており、明治初期には西洋の詩が漢詩の形式和訳され中村敬宇『嶽南集』(1870年)ではオリヴァー・ゴールドスミス僻村牧師歌」、ロングフェロー打鉄匠歌」などを、末松謙澄シェリー雲雀の詩」を訳出している。また1877年明治10年前後翻訳されキリスト教賛美歌は、七五調プロテスタント系)や三十一文字カトリック系)の詩型用いられた。 矢田部良吉外山正一は、アメリカでダーウィンスペンサーの社会進化論学び文学改良運動の一つとしてアルフレッド・テニスンなどの訳詩や、外山ゝ山(とやまちゅざん)の創作社会学原理題す」などによる『新体詩抄』を1882年刊行した。『新体詩抄』の作品は、従来日本詩歌花鳥風月叙情離れて思想的抽象的な内容取り入れ律格七五調であるが、スタンザ形式押韻リフレイン取り入れたのだった作品としては「駄作の偶集にすぎなかった」(日夏耿之介明治大正詩史』)とも後年評されるが、七五調という以外に何の規定も無いことで、これを再編増補した竹内隆信編『新体詩歌』とも当時若者多く影響与えた湯浅半月同志社大学在学中に、英語教師山崎為徳によりジョン・ミルトン影響を受け、旧約聖書故事素材にした五七調689行の叙事詩十二石塚』を作っており、製作時期は『新体詩抄』以前であり、またこの長詩は「朗々吟ずるに足る出来栄えであって日本近代詩出発とするにふさわしい」(由良君美)と評されている。続いて小室屈山自由の歌」や、硯友社系の文学者丸岡九華山田美妙なども作品発表し植木枝盛当時自由民権思想盛り込んだ作品作った。 「新体詩新體詩)」という名前は、井上発案よるもので、「在来長歌若しくは短歌等とは異なった一種新体の詩なるがゆえ」「昔より在り来り詩歌異なりたる詩的の作は皆之を称して新体詩と謂わむとするのが我々の考えありました」と述べられている。新体詩呼び名は1907、8年頃まで使われ、やがて短歌対する「長詩」と呼ばれその後単に「詩」となった

※この「新体詩抄」の解説は、「新体詩」の解説の一部です。
「新体詩抄」を含む「新体詩」の記事については、「新体詩」の概要を参照ください。

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