酸性酸化物とは? わかりやすく解説

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さんせい‐さんかぶつ〔‐サンクワブツ〕【酸性酸化物】

読み方:さんせいさんかぶつ

酸性を示す酸化物酸化物のうち、反応してオキソ酸となり、塩基反応して塩をつくるもの。二酸化硫黄二酸化窒素二酸化炭素など。


酸性酸化物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 21:39 UTC 版)

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酸性酸化物(さんせいさんかぶつ)とは、と反応してを生じるか、塩基と反応してを生じる非金属元素または酸化数の大きな金属元素の酸化物である。しばしば酸無水物と混同される。

酸性酸化物には以下のものがある。

無水物のような酸性酸化物

いくつかの酸性酸化物は水と反応して明確な酸を形成する。その反応式は、

EOx + yH2O → H2yEOx+y

しかし、正確な化学量論は場合によって異なる。しばしば酸は溶液中でのみ存在できるものがある。例えば、橙色の酸化レニウム(VII)は水に溶けて無色となり、酸性の過レニウム酸イオン溶液となるが、遊離酸の過レニウム酸(HReO4)は単離できない。

酸性酸化物 水和酸
七酸化二塩素, Cl2O7 過塩素酸, HClO4
五酸化二塩素, Cl2O5 塩素酸, HClO3
三酸化二塩素, Cl2O3 亜塩素酸, HClO2
一酸化二塩素, Cl2O 次亜塩素酸, HClO
三酸化硫黄, SO3 硫酸, H2SO4
三酸化セレン, SeO3 セレン酸, H2SeO4
二酸化セレン, SeO2 亜セレン酸, H2SeO3
三酸化テルル, TeO3 テルル酸, Te(OH)6
二酸化テルル, TeO2 亜テルル酸, H2TeO3
五酸化二窒素, N2O5 硝酸, HNO3
三酸化二窒素, N2O3 亜硝酸, HNO2
五酸化二リン, "P2O5"
i.e. P4O10
リン酸, H3PO4
三酸化リン, "P2O3"
i.e. P4O6
亜リン酸, H3PO3
五酸化ヒ素, As2O5 ヒ酸, H3AsO4
三酸化二ヒ素, As2O3 亜ヒ酸, H3AsO3
二酸化炭素, CO2 炭酸, H2CO3
二酸化スズ, SnO2 スズ酸, H2SnO3
酸化ホウ素, B2O3 ホウ酸, H3BO3
酸化マンガン(VII), Mn2O7 過マンガン酸, HMnO4
酸化テクネチウム(VII), Tc2O7 過テクネチウム酸, HTcO4
酸化レニウム(VII), Re2O7 過レニウム酸, HReO4

二酸化ケイ素

二酸化ケイ素は特殊なケースで、水、酸(フッ化水素酸を除く)、塩基とも反応しない。実際は熱濃アルカリ溶液にはゆっくり溶け、高温高圧条件において水和する。アルカリ水溶液によるガラス(不純物を含むシリカ)の遅いエッチングは実験室では重要となる。

融解水酸化ナトリウムと反応してケイ酸ナトリウムを与えることから、他の第14族元素の二酸化物のように酸性酸化物として見ることができる。

2NaOH + SiO2 → Na2SiO3 + H2O

参考文献

  • Greenwood, Norman N.; Earnshaw, Alan (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). Butterworth-Heinemann英語版. ISBN 978-0-08-037941-8

関連項目


酸性酸化物

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 05:06 UTC 版)

名詞

酸性 酸化物さんせいさんかぶつ

  1. 反応してじるか、塩基反応してエン生じ酸化物

発音(?)

さ↗んせーさんか↘ぶつ

対義語

翻訳


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