いおう‐さんかぶつ〔いわうサンクワブツ〕【硫‐黄酸化物】
硫黄酸化物
【英】: sulfur oxides
同義語: ソックス
一般に原油中には硫黄化合物が含まれており、ほとんどの石油製品中に含有されている。 重油や石炭などの燃料中に含まれている硫黄分が燃焼すると二酸化硫黄(亜硫酸ガス SO2 )や、三酸化硫黄(無水硫酸 SO3 )という硫黄酸化物になる。 これらの硫黄酸化物は一般に SOx とも呼ばれるが、無色で刺激性の強い気体で人体の呼吸器を刺激し、慢性気管支炎などの呼吸器疾患の原因になるといわれており、そのまま大気中に放出されると大気汚染の重要な一因になる。石油危機以前において重油需要の増大に伴い、特に人口が密集し、工場が集中している主要都市部などで大気汚染が深刻な社会問題となった。このため、1962 年 4 月に「煤煙{ばいえん}の排出の規制に関する法律」が公布され、その後 1968 年 6 月に同法は「大気汚染防止法」に改められた。続いて 1969 年 2 月に「硫黄酸化物に係る環境基準」が設定されるなどして、総合的な公害防止対策が図られるようになった。このような規制に対応し、石油精製業における供給重油の低硫黄化や、排煙脱硫の実施などによって、最近では硫黄酸化物による大気汚染は著しく改善されてきている。 |

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エス・オー・エックスに関連する言葉 | SOx ソックス(そっくす) 硫黄酸化物(いおうさんかぶつ) |
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