五酸化ヒ素とは? わかりやすく解説

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五酸化二ヒ素

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/11 15:51 UTC 版)

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五酸化二ヒ素
識別情報
CAS登録番号 1303-28-2 
PubChem 14771
ChemSpider 14088 
EC番号 215-116-9
RTECS番号 CG2275000
特性
化学式 As2O5
モル質量 229.8402 g/mol
外観 吸湿性のある白色粉末
密度 4.32 g/cm3
融点

315 °C, 588 K, 599 °F (分解)

への溶解度 59.5 g/100 mL (0 °C)
65.8 g/100 mL (20 °C)
8.20 g/100 mL (100 °C)
溶解度 アルコールに可溶
酸解離定数 pKa 7
危険性
EU分類 猛毒 (T+)
発癌性
環境への危険性 (N)
NFPA 704
0
4
0
Rフレーズ R45 R23/25 R50/53
Sフレーズ S53 S45 S60 S61
半数致死量 LD50 8 mg/kg(ラット、経口)
関連する物質
その他の陽イオン 五酸化二リン
五酸化二アンチモン
関連物質 三酸化二ヒ素
ヒ酸
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

五酸化二ヒ素(ごさんかにひそ、: diarsenic pentoxide)は、化学式 As2O5 で表されるヒ素酸化物である。ヒ素の化合物として産業上重要である。三酸化二ヒ素などの他のヒ素化合物と同様、強い毒性を持つ。

用途

殺虫剤除草剤殺菌剤、木材防腐剤、金属接着剤印刷染色など幅広く用いられる。[1]

反応

加熱により酸素を放出し、三酸化二ヒ素になる[2]。強い酸化剤としての性質を持つ。 水と反応すると、ヒ酸 (H3AsO4) となる[3]

安全性

不燃性であるが、300 °C以上に加熱すると分解し、三酸化二ヒ素と酸素を放出する。還元剤との反応ではアルシンを生じる。五フッ化臭素とは激しく反応し、火災や爆発を起こすことがある。人体に対する毒性は強く、血液や肝臓、肺、造血機能に障害を及ぼす[4]IARC発がん性リスク一覧ではヒ素化合物として Group1 に分類されている。

脚注

  1. ^ Arsenic Pentoxide, Systemic Agent. National Institute for Occupational Safety and Health. Emergency Response Safety and Health Database. August 22, 2008. Retrieved December 22, 2008.
  2. ^ Martin Jansen (1977). “Crystal Structure of As2O5”. Angewandte Chemie International Edition in English 16 (5): 314–315. doi:10.1002/anie.197703142. 
  3. ^ Greenwood, Norman N.; Earnshaw, Alan. (1997), Chemistry of the Elements (2 ed.), Oxford: Butterworth-Heinemann, ISBN 0080379419  pp. 576-577
  4. ^ 国際化学物質安全性カード



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