ウンビニリウムとは? わかりやすく解説

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ウンビニリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/06 09:16 UTC 版)

ウンビニリウム: Unbinilium)は、原子番号120にあたる超重元素の一時的な仮名(元素の系統名)である。この名称と記号はそれぞれ系統的なIUPAC名の記号であり、元素が発見され、確認され、恒久的な名前が決定されるまで使われる。ラジウムの下に位置し、「エカラジウム」(: eka-Radium)とも呼ばれる。2023年現在、発見報告例もない完全な未発見元素となっている[1]


  1. ^ a b 次なる挑戦”. 113番元素特設ページ. 理化学研究所. 2016年1月6日閲覧。
  2. ^ M.G. Itkis; Yu.Ts. Oganessian. “Synthesis of New Nuclei and Study of Nuclear Properties and Heavy-Ion Reaction Mechanisms”. ドゥブナ合同原子核研究所. 2016年1月6日閲覧。
  3. ^ GSI Proposal EAWeb”. 重イオン研究所. 2012年1月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月6日閲覧。
  4. ^ Kosuke Morita (2007年9月28日). “Future Plan of the Experimental Program on Synthesizing the Heaviest Element at RIKEN” (PDF). 理化学研究所. 2015年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月6日閲覧。
  5. ^ “119、120番に挑戦=113番元素発見の理研―初の第8周期へ”. 時事ドットコム (時事通信). (2012年9月29日). オリジナルの2014年11月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141117230638/http://news.yahoo.co.jp/pickup/6058742 2016年1月6日閲覧。 
  6. ^ How are new chemical elements born?”. jinr.ru. JINR (2021年5月24日). 2023年10月8日閲覧。
  7. ^ Riegert, Marion (2021年7月19日). “In search of element 120 in the periodic table of elements”. en.unistra.fr. University of Strasbourg. 2023年10月8日閲覧。
  8. ^ JINR (2022年3月29日). “At seminar on synthesis of element 120”. jinr.ru. JINR. 2023年10月8日閲覧。
  9. ^ Mayer, Anastasiya (2023年5月31日). “«Большинство наших партнеров гораздо мудрее политиков» ["Most of our partners are much wiser than politicians"]”. Vedomosti. https://www.vedomosti.ru/technology/characters/2023/05/31/977789-bolshinstvo-nashih-partnerov-mudree-politikov 2023年10月8日閲覧。 


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ウンビニリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:25 UTC 版)

拡張周期表」の記事における「ウンビニリウム」の解説

2006年に、249Cfと48Caの反応オガネソンを得ることに成功したドゥブナ合同原子核研究所(JINR)のチームは、58Feと244Puの原子核からウンビニリウム(120番元素)を作ることを目指して、2007年3月から4月にかけて同様の実験開始した。ウンビニリウムの同位体は、アルファ崩壊半減期マイクロ秒オーダーであると予想されている。初期分析ではウンビニリウムの原子生成されず、エネルギー限界断面積は400fbという結果であった。 24494Pu + 5826Fe → 302120Ubn* → no atoms ロシアチームは、この反応に再挑戦する前に設備更新することを計画していた。 2007年4月ドイツダルムシュタットにある重イオン研究所(GSI)のチームは、ウラン238ニッケル64用いてウンビニリウムの生成試みた。 23892U + 6428Ni → 302120Ubn* → no atoms 原子検出されず、このエネルギーでの断面積は1.6pbであったGSIは、2007年4月から5月2008年1月から3月2008年9月から10月3回にわたり、より高い感度実験繰り返したが、いずれも否定的な結果となり、断面積限界値は90fbであったGSIでは、より多く放射性ターゲット使用できるように装置更新した後、2010年6月から7月、および2011年に、より非対称核融合反応試みた。 24896Cm + 5424Cr → 302120Ubn* → no atoms このような反応収率は、その非対称性強く依存しているため、反応変化によってウンビニリウムの合成確率が5倍になることが期待されていた。 その結果、299Ubnとその娘核295Ogの予測されるアルファ崩壊エネルギーと、そのまた娘核である291Lvの実験的に知られている崩壊エネルギー一致する3つの相関信号観測されたが、これらの可能性のある崩壊寿命予想よりもずっと長く結果確認することはできなかった。 2011年8月から10月にかけて、GSIの別チームTASCA施設使って、さらに非対称新し反応試みた。 24998Cf + 5022Ti → 299120Ubn* → no atoms 249Cfと50Tiの反応は、その非対称性から、ウンビニリウムの合成に最も適した実用的な反応であると予測されていたが、やや冷たい合成反応でもある。ウンビニリウムの原子確認されず、限界断面積は200fbであることが示唆された。Jens Volker Kratzは、これらのどの反応によってもウンビニリウムを生成できる実際最大断面積は0.1fb程度であると予測した[44]。 これに対して成功した反応最小断面積世界記録は、209Bi(70Zn,n)278Nhという反応の30fbであり、Kratzは隣のウンウンエンニウム生成するための最大断面積を20fbと予測した。 これらの予測が正確であればウンウンエンニウム合成現在の技術限界であり、ウンビニリウムの合成には新しい手法必要になるだろう。

※この「ウンビニリウム」の解説は、「拡張周期表」の解説の一部です。
「ウンビニリウム」を含む「拡張周期表」の記事については、「拡張周期表」の概要を参照ください。

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