空間群(結晶空間群)
空間群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/07 22:09 UTC 版)
空間群(くうかんぐん、英: space group[1])は、結晶構造の対称性を記述するのに用いられる群である。群の元となる対称操作は、点群での対称操作(恒等操作、回転操作、鏡映操作、反転操作、回映操作、回反操作)に加え、並進操作(すべての点を平行に移動させる操作)である。
空間群は全部で230種類あり、すべての結晶はそのうちの1つに属している。ただし、原子の配列は原子の性質や化学結合によるため、大半の結晶構造は100種類程度の空間群に含まれる。
空間群を記述する方法には、ヘルマン・モーガン記号(Hermann-Mauguin)とシェーンフリース記号(Schoenflies)の2つがある。
シンモルフィック空間群
230種類の空間群は「シンモルフィック空間群」と「ノンシンモルフィック空間群」に分類することができる。並進操作と両立する点群(結晶点群)に並進操作を加えて新しい集合(空間群)を作ることを考える。
まず、単純な並進操作と結晶点群を組み合わせによってできる群をシンモルフィック空間群(または共型空間群)と呼び、73種類ある。また、結晶点群に並進操作を加えることで、回転や鏡映などの対称操作に部分的な並進操作が加わって「らせん操作」や「映進操作(グライド操作)」といった新しい対称操作も生まれる。この新しい対称操作との組み合わせによってできる群をノンシンモルフィック空間群(または非共型空間群)と呼び、157種類ある。
空間群の構造とその表現
ザイツ記号
空間群における対称操作は、回転操作αと並進操作bが組み合わさっている。この操作を(α|b)と表す。これをザイツ記法(Seitz notation)、ザイツ記号(Seitz symbol)などと呼ぶ。回転なしの単なる並進を表す時は、αの代わりにεを用いて(ε|b)と表す。
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空間群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 09:34 UTC 版)
「ヘルマン・モーガン記号」の記事における「空間群」の解説
立方晶系の点群の表示では、第一項と第二項の対称要素は互いに直交していないことに注意する必要がある。空間群の記述では、空間格子の型を点群記号の前に表示する。 また空間群では、点群要素中の回転軸や鏡映面をらせん軸や映進面に拡張したものも現れる。
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