化合物と化学反応
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「Category:イットリウムの化合物」も参照 +3価の遷移金属として、イットリウムはさまざまな無機化合物をつくり、通常3つの価電子をすべて結合に使うため、酸化数は+3である。たとえば酸化イットリウム(III) (Y2O3) は1つのイットリウム原子が6つの酸素原子と結合した構造をもち、白色固体の物質である。 フッ化物、水素化物、シュウ酸塩は水に溶けないが、臭化物、塩化物、ヨウ化物、窒化物、硫化物はすべて水に溶ける。Y3+イオンは5d軌道と4f軌道に電子が存在しないため電子遷移による可視光の吸収が起こらず、その溶液は無色である。 イットリウムやその化合物は水と容易に反応してY2O3が生成する。濃硝酸やフッ化水素酸との反応性は高くないが、ほかの強酸とは容易に反応する。 単体は200 ℃以上でハロゲンと反応してフッ化イットリウム(III) (YF3)、塩化イットリウム(III) (YCl3)、臭化イットリウム(III) (YBr3) などのハロゲン化物をつくる。同様に、高温で炭素、リン、セレン、ケイ素、硫黄などと反応し、二元化合物をつくる。 炭素─イットリウム結合を持つ化合物を有機イットリウム化合物(英語版)という。そのなかには酸化数0のイットリウムを含むものがある。ある三量体化反応の触媒として有機イットリウム化合物が使われることがある。その化合物は、Y2O3と濃塩酸および塩化アンモニウムから得られるYCl3を出発物質として合成される。 ハプト数とは、隣接する配位子がどのように中心原子へ結合しているかを表すもので、ギリシャ文字のイータ η で表される。カルボランが d0 金属原子にハプト数 η7 で配位している錯体として最初に発見されたのはイットリウム錯体であった。炭素インターカレーション化合物(英語版)であるグラファイト-Yやグラファイト-Y2O3を気化することにより、Y@C82のような球状の炭素の檻の中にイットリウム原子を内包した原子内包フラーレン(英語版)が生成する。電子スピン共鳴による研究で、Y3+と(C82)3−のイオン対の生成が示されている。またY3C、Y2C、YC2などの炭化物を水素化すると炭化水素が得られる。
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化合物と化学反応
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ガリウムの化合物は通常+3の酸化数をとる。ガリウム(I) の化合物も合成されているが、不均化によって直ちにガリウム(III) となる傾向がみられる。ガリウム(II) の化合物は、実際はガリウム(I) とガリウム(III) の混合物である。
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