化合物の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/24 13:40 UTC 版)
三中心二電子結合は、ジボラン (B2H6) などさまざまなホウ素化合物に見られる。ボラン (BH3) は単独ではオクテット則を満たさず不安定である。それを解消するために三中心二電子結合 (B-H-B) を作りながら二量化しジボランとなる。ジボランの6個の水素のうち両端の4個は通常の二中心二電子結合によりホウ素と B-H 結合を作っており、残りの2個が三中心二電子結合によりホウ素間を架橋している。 同様の結合様式はトリメチルアルミニウム (Al(CH3)3) にも見られる。この化合物ではメチル基が架橋した Al-C-Al 三中心二電子結合を作り二量体 Al2(CH3)6 を与える。 カルボカチオンを中心とする超共役において、三中心二電子結合の寄与を考えることができる。また、カルボカチオン型の転位反応(ワーグナー・メーヤワイン転位)では、その遷移状態に三中心二電子結合が現れる。その安定化効果は転位反応を円滑に進める要因となっている。 ノルボルニルカチオンなどの非古典的カルボカチオンは、3個の炭素が2個の電子を介して結びつく三中心二電子結合で説明される。プロトン化水素分子 (H3+) では3個の陽子と2個の電子の間で三中心二電子結合が働いている。
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化合物の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/20 07:13 UTC 版)
典型的なアルカリドはナトリウムナトリド塩 [Na(2,2,2-クリプタンド)]+Na- である。この塩は Na+ と Na− の両方を含む。このクリプタンドは Na+ を隔離した上に安定化させ、Na- により還元されるのを防いでいる。カチオンとアニオンが対になっている二量体も知られていて、たとえば H+Na− 塩は"インバース水素化ナトリウム"として知られている。 一般にアルカリド化合物は熱力学的に不安定である。アルカリドアニオンは理論的にはほとんどの共有結合を破壊することができ、典型的なクリプタンドに存在する C-O 結合も例外ではない。特別なクリプタンド配位子の導入により、常温で安定なカリドまたはナトリド化合物を単離することが可能になった。
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