ダイアスポア(Diaspore)

Mugula Province,Turkey
AlO(OH) 標本の高さ約2.5cm
日本産の標本は地味な存在ですが、このトルコ産は薄紫の美しい結晶として産出します。
この標本は結晶の形が良く観察できる貴重なものです。
ダイアスポア(Diaspore)

Selcuk,Mugla,Turkey
AlO(OH) 画像の幅約6cm
板状をしたダイアスポアの結晶(右下から左上へ伸びる結晶)です。
双晶によりV字型になった結晶ですが、残念ながら片側が欠けて
レ字型になっています。
ダイアスポア(Diaspore)

Gloucester Mine,Postmasburg,Griqualand,South Africa
AlO(OH) 画像の幅約5mm
黒いビクスビ石(Bixbyite)中の赤色透明な結晶がダイアスポアです。
マンガンを含むためマンガン・ダイアスポアとも呼ばれ、美しい赤色
の結晶が特徴です。
ダイアスポア(Diaspore)

岡山県備前市三石 大平鉱業
AlO(OH) 標本の幅約3cm
球状のダイアスで、俗に「目玉石」と呼ばれるものです。
ろう石鉱床にて葉ろう石などと共に産出し、内部は主として葉ろう石・
カオリナイトと同心円状の累帯構造をなしています。
ダイアスポア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/03 06:00 UTC 版)
ダイアスポア | |
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分類 | 水酸化鉱物 |
化学式 | AlO(OH) |
結晶系 | 斜方晶系 |
へき開 | 一方向に完全 |
モース硬度 | 6.5 - 7 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 白色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 3.4 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
ダイアスポアもしくはジアスポア(diaspore)は鉱物(水酸化鉱物)の一種。化学組成は AlO(OH)。斜方晶系。水酸化酸化アルミニウムのα型に当たり、同質異像のγ型にはベーム石がある。
熱水変質により生成されたろう石鉱床などに産する。また、ボーキサイト(アルミニウム鉱石)にも含まれる。層状・うろこ状の集合体で産するが、トルコでは肉眼サイズの大型結晶を産出する。
熱を加えると白いうろこ状のαーアルミナに変化する。この性質から、1801年に鉱物学者ルネ=ジュスト・アユイによって、ギリシア語で「散らばる」を意味するδιασπείρεινからダイアスポアと命名された[1]。
広島県庄原市勝光山では、葉ろう石と淡紫色のダイアスポアが共生しているものを「ふじ石」と呼んでいる。
出典
- ^
Leonard James Spencer (英語), 1911 Encyclopædia Britannica/Diaspore, ウィキソースより閲覧。
- ^ “ダイアスポア”. 山口県立山口博物館. 2023年2月26日閲覧。
- ^ “本邦における高アルミナ質耐火煉瓦製造技術の変遷” (英語). 日本セラミックス協会学術論文誌 66 (753): C347–C350. (1958). doi:10.2109/jcersj1950.66.753_C347. ISSN 0009-0255 .
参考文献
- 沼野忠之 『岡山の鉱物』 日本文教出版〈岡山文庫〉、1980年、ISBN 4-8212-5092-6。
- 豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年、ISBN 4-586-31040-5。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
関連項目
外部リンク
- Diaspore(mindat.org)
- Diaspore Mineral Data(webmineral.com)
「ダイアスポア」の例文・使い方・用例・文例
- ダイアスポアという鉱物
固有名詞の分類
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