ニュートリノ【neutrino】
ニュートリノ(にゅーとりの)
合わせて3種類のニュートリノがあり、それぞれ、電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノと呼ばれる。電荷はゼロで、物質との相互作用が極めて小さいという特徴から、「幽霊粒子」という名前も付いている。
ニュートリノは、主にエネルギーの高いところで発生する。例えば、太陽の中心で起こっている核融合反応や放射性物質のベータ崩壊の際に放出される。また、宇宙線が地球の大気に突入するときにも発生する。ニュートリノは非常に小さいため、地球でさえも簡単に通り抜けてしまう。
1987年に起きた超新星爆発のときには、岐阜県神岡町にあるカミオカンデと呼ばれる粒子検出器により、この爆発に伴って生じたニュートリノが観測にかかり、話題になった。
しかし、ニュートリノに質量があるかという問題は、これまでの物理学では解決していない。なぜなら、質量がゼロであると思われていたところで、質量があるときにしか現れない「ニュートリノ振動」と見られる現象が次々と明らかになってきたからである。太陽からやっていくるニュートリノや大気中で発生するニュートリノが、その道のりの途中で他の種類のニュートリノに移り変わるのが「ニュートリノ振動」である。
ニュートリノ質量の問題を解決するため、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構で人工的に作ったニュートリノを、スーパーカミオカンデに向けて打ち込むという、世界の中でもユニークな実験が日本で行われている。
(2000.07.19更新)
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