炭酸カリウムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > 化合物 > 炭酸カリウムの意味・解説 

たんさん‐カリウム【炭酸カリウム】

読み方:たんさんかりうむ

炭酸カリウム塩。潮解性のある白色粉末溶けやすく、水溶液アルカリ性木灰多く含まれ抽出したものが灰汁(あく)。軟石鹸ガラス医薬品など利用化学式K2CO3


炭酸ジカリウム

分子式CK2O3
その他の名称Carbonic acid dipotassium、炭酸カリウム、Potassium carbonate、Carbonic acid dipotassium salt
体系名:炭酸カリウム、炭酸ジカリウム


炭酸カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 19:15 UTC 版)

炭酸カリウム
識別情報
CAS登録番号 584-08-7 
PubChem 516886
E番号 E501(i) (pH調整剤、固化防止剤)
RTECS番号 TS7750000
特性
化学式 K2CO3
モル質量 138.205 g/mol
外観 白色の潮解性固体
密度 2.29 g/cm3
融点

891 °C, 1164 K, 1636 °F

沸点

分解

への溶解度 112 g/100 mL (20 °C)
156 g/100 mL (100 °C)
溶解度 アルコール、アセトンに不溶
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1588 (無水物)
主な危険性 刺激性
NFPA 704
0
1
0
半数致死量 LD50 1870 mg/kg
関連する物質
その他の陰イオン 炭酸水素カリウム
その他の陽イオン 炭酸リチウム
炭酸ナトリウム
炭酸ルビジウム
炭酸セシウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

炭酸カリウム(たんさんカリウム、Potassium carbonate)は、組成式K2CO3で表されるカリウム炭酸塩である。陸上植物の灰に10 - 30%程度含まれる(それに水を加えたものが灰汁と呼ばれる)。炭ボツや真珠灰と呼ばれていた。

性質

水に対する溶解度が高く、112g/100g(水、20℃)に達する。これは炭酸ナトリウム(21.5g)と大きく異なる。水溶液はpH11程度のかなり強いアルカリ性を示す。空気中に放置すると、二酸化炭素を吸収して炭酸水素カリウム(重炭酸カリウム)に変化する。

用途

工業的にはカリウム塩の中で最も重要な化合物である。化学が成立する以前から、人類は灰を水に溶かして炭酸カリウムを得ていた。1世紀に記述された大プリニウスの『博物誌』には、ガリア人石鹸を発明し、原料は灰と獣脂であると書かれている。日本ではナトリウムを用いた石鹸が主流だが、ナトリウム石鹸に比べてカリ石鹸は冷水に対する溶解度が大きいため、液体石鹸として生産されている。さらに、ガラスの原料としても欠かせない。ブラウン管用のガラスやクリスタルガラスに用いられる。食品工業では中華そば用のかんすいとして使われている。

助燃触媒として有効であり、木炭の着火性や火縄銃の火縄が立ち消えないことは炭酸カリウムの存在による。木炭を流水中に漬けておくとほとんど火がつかなくなることは古来から知られていたが、それが炭酸カリウムの流出による現象であることは近代になるまで誰も気がつかなかった。 草木灰から得られる炭酸カリウムはpotash(カリウムの英名「ポタシウム」の語源)と呼ばれ、文字通り「壷の灰」として油汚れを落とすアルカリ液に用いられた。これは油脂を鹸化する力が強くオーブンなどの清掃に有効である。余熱のあるうちに雑巾につけた炭酸カリウム濃厚液を塗りつけてこすると非常にきれいになるが、目に入らぬよう注意せねばならない。またゴム手袋の着用も不可欠である。

日本においては、尾澤豊太郞が炭酸カリウムの製造に初めて成功した[1]

工業生産

工業的には塩化カリウム電気分解して水酸化カリウムを得、これに二酸化炭素を吸収させている。

この項目は、自然科学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めていますPortal:自然科学)。

炭酸カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 14:57 UTC 版)

高野豆腐」の記事における「炭酸カリウム」の解説

高野豆腐膨軟剤としては、長らく上述炭酸水素ナトリウム使用されてきたが、減塩志向高まり受けて炭酸カリウムによる製法開発された(特許第6556438号)。炭酸水素ナトリウム処理され高野豆腐比較して調理特性はほとんど変化がなく、高血圧などの生活習慣病原因となるナトリウム大幅にカットされているうえ、カリウムによるナトリウム排出効果期待できる。ただし、腎不全など腎臓機能衰えてしまっている人はカリウム摂取制限されるので、摂取当たって主治医相談すべきである

※この「炭酸カリウム」の解説は、「高野豆腐」の解説の一部です。
「炭酸カリウム」を含む「高野豆腐」の記事については、「高野豆腐」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「炭酸カリウム」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「炭酸カリウム」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



炭酸カリウムと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「炭酸カリウム」の関連用語

炭酸カリウムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



炭酸カリウムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの炭酸カリウム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの高野豆腐 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS