クロトンアルデヒドとは? わかりやすく解説

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クロトンアルデヒド

分子式C4H6O
その他の名称トパネル、クロトンアルデヒド、β-メチルアクロレイン、Topanel、(E)-2-Butenal、Crotonaldehyde、β-Methylacrolein、(E)-2-Butene-1-al、trans-Crotonaldehyde、(2E)-2-Butenal
体系名:(2E)-2-ブテナール、(E)-2-ブテナール、(E)-2-ブテン-1-アールtrans-クロトンアルデヒド


クロトンアルデヒド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/10 16:39 UTC 版)

クロトンアルデヒド[1]

cis

cis型の球棒モデル

trans

trans型の球棒モデル
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
DrugBank
ECHA InfoCard 100.021.846
EC番号
  • 204-647-1
IUPHAR/BPS
KEGG
PubChem CID
RTECS number
  • GP9499000
UNII
国連/北米番号 1143
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 C4H6O
モル質量 70.09 g mol−1
外観 無色の液体
匂い 刺激臭
密度 0.846 g/cm3
融点

-76.5℃(trans型)

沸点

104.0℃(trans型)

への溶解度 18% (20 °C)[2]
溶解度 エタノール、エチルエーテル、アセトンによく溶ける
クロロホルムに溶ける
ベンゼンと混和する
蒸気圧 19 mmHg (20 °C)[2]
屈折率 (nD) 1.4362
危険性
GHS表示:
Danger
H225, H301, H310, H311, H315, H318, H330, H335, H341, H373, H400
P201, P202, P210, P233, P240, P241, P242, P243, P260, P261, P262, P264, P270, P271
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 4: Very short exposure could cause death or major residual injury. E.g. VX gasFlammability 3: Liquids and solids that can be ignited under almost all ambient temperature conditions. Flash point between 23 and 38 °C (73 and 100 °F). E.g. gasolineInstability 2: Undergoes violent chemical change at elevated temperatures and pressures, reacts violently with water, or may form explosive mixtures with water. E.g. white phosphorusSpecial hazards (white): no code
4
3
2
引火点 13 °C (55 °F; 286 K)
207 °C (405 °F; 480 K)
爆発限界 2.1–15.5%
致死量または濃度 (LD, LC)
600 ppm (ラット, 30分)
1375 ppm (ラット, 30分)
519 ppm (マウス, 2時間)
1500 ppm (ラット, 30分)[3]
LCLo (最低致死濃度)
400 ppm (ラット, 1時間)[3]
NIOSH(米国の健康曝露限度):
PEL
TWA 2 ppm (6 mg/m3)[2]
REL
TWA 2 ppm (6 mg/m3)[2]
IDLH
50 ppm[2]
関連する物質
関連するアルケナール アクロレイン
cis-3-ヘキセナール
(E,E)-2,4-デカジエナール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロトンアルデヒド (crotonaldehyde) は、不飽和アルデヒドに分類される有機化合物のひとつ。IUPAC命名法 では 2-ブテナール (2-butenal) と表される。別名として プロピレンアルデヒド (propionaldehyde)、β-メチルアクロレイン (β-methylacrolein)、メチルプロペナール (methylpropenal) などとも呼ばれる。CAS登録番号は [4170-30-3]。シス–トランス異性体として cis型 と trans型の二種類があり、それぞれの CAS登録番号は順に [123-73-9]、[15798-64-8] である。分子式は C4H6O、示性式は CH3CH=CHCHO である。毒物及び劇物取締法により毒物に指定されている[4]消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[5]

性質

無色・刺激臭のある液体で、光・空気に触れると淡黄色になる。分子量 70.1、融点 −76.5 ℃ (trans体)・−69 ℃ (cis体)、沸点 104 ℃、比重 0.853(特記がなければ trans体の値)。

純粋なクロトンアルデヒドの引火点は 13 ℃ である。また重合を行いやすい。蒸気には激しい刺激臭と催涙性があり、有毒である。

アルドール鉱酸と共に加熱し、反応物を蒸留することで得られる。

放置しておくと、徐々に酸化されてクロトン酸となる。そのため、保存する際は密閉した容器に入れる必要がある。

用途

ブタノールブチルアルデヒドなどの合成原料として使用されている。

脚注

  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 2599
  2. ^ a b c d e NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0157
  3. ^ a b Crotonaldehyde”. 生活や健康に直接的な危険性がある. アメリカ国立労働安全衛生研究所英語版(NIOSH). 2025年7月11日閲覧。
  4. ^ 毒物及び劇物指定令 昭和四十年一月四日 政令第二号 第一条 六の二
  5. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)

関連項目




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