じゅう‐ごう〔ヂユウガフ〕【重合】
重合
【英】Polymerization
重合とは、分子化合物が結合して別の化合物を生成する現象のことである。
重合により生じた化合物は、重合体(ポリマー)と呼ばれる。重合体に対して、重合する以前の元の分子化合物は単量体(モノマー)と呼ばれる。
重合
【英】: polymerization
一つの簡単な化合物が 2 分子以上結合して、より大きな分子の化合物を生じる反応をいう。元になる化合物を単体(モノマー)という。 例えばポリエチレンではエチレンが単体であり、これに対して重合によってできたポリエチレンを重合体(ポリマー)という。2 種類以上の化合物が重合する場合を共重合といい、水またはその他の簡単な物質が取れて重合する場合を縮重合という。石油化学では、中間原料としての低分子重合体および合成樹脂、合成ゴムなどのポリマー製造の手段となっている。石油精製では、接触分解(FCC)、熱分解などで生成した LPG 留分のオレフィン系炭化水素を重合させて、オクタン価の高いガソリン留分やテトラマーなどの石油化学原料を得るのに利用している。重合法としては、熱重合法と、接触重合法とがあるが、前者は、現在ほとんど行われていない。接触重合法は、燐酸{りんさん}などの酸触媒またはチーグラー系触媒を用いてオレフィン系炭化水素を比較的低温・低圧下で重合させる。接触重合法は、アルキレーションと比較して、イソブタンなどの原料確保の制約は少ないが、次のような不利な点がある。(1) 同一量のオレフィンから得られるガソリンの量が半分以下である。(2) 重合ガソリンは、アルキレートと比較してモーター法オクタン価が低い。(3) 重合ガソリンは、オレフィン分を多く含むため、安定性のあるガソリンを得るために、選択水素化処理などが必要である。 |
重合反応
重合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 06:17 UTC 版)
中央のC-C結合が解離し、隣のモノマー単位と結合することにより、[1.1.1]プロペランは重合し、いわゆるスタファンを形成する。 ギ酸メチルや過酸化ベンゾイルによってラジカル重合が始まり、様々なオリゴマーが生成する。N-ブチルリチウムとのアニオン重合では、完全重合生成物が得られる。ポリマーのX線回折により、繋がったC-C結合の結合長は、わずか148 pmであることが示された。 架橋した[1.3.3]プロペランとみなすこともできる1,3-デヒドロアダマンタンも同様に重合する。
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重合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 05:35 UTC 版)
1935年、ヘルマン・シュタウディンガーらは、室温でのブタジエンと二酸化硫黄の反応により二次生成物として、3-スルホレンへの付加物が生成することを発見した。この二次生成物は、アモルファス固体ポリマーである。過酸化物含有ジエチルエーテル中で3-スルホレンのフリーラジカル重合により、最大50%の不溶性高分子量ポリスルホレンが得られる。このポリマーは、硫酸や硝酸による分解に対する抵抗性を持つ。 その後の研究によって、3-スルホレンの重合は、ラジカル開始剤アゾビスイソブチロニトリルの存在下、100℃以上の音頭で開始することが明らかとなった。3-スルホレンは、ビニル化合物と共重合しないが、逆に2-スルホレンは単重合はせず、アクリロニトリルやビニル酢酸等のビニル化合物と共重合する。
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重合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 09:11 UTC 版)
基本的には、全てのプロペランは、軸のC-C結合を開裂し、2活性中心のラジカルを形成し、これらのラジカルを線形に繋げることで重合させることができる。小さな環を持つプロペランの場合は、この過程は容易に進行し、単純なポリマーまたはコポリマーを生成する。例えば、1,1,1-プロペランは自発的に重合して、スタファンと呼ばれるポリマーを生成する。3,2,1-プロペランは室温で自発的に酸素と結びついて、開裂したプロペラン単位[-C8H12-]が[-O-O-]に置き換わったコポリマーを形成する。
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重合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/25 05:10 UTC 版)
ビニルアルコールを重合するとポリビニルアルコールが得られるはずだが、ビニルアルコールモノマーという物質は実質的に存在しないので、酢酸ビニルを重合して得たポリ酢酸ビニルを加水分解(けん化)することによってポリビニルアルコールが作られる。
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重合
出典:『Wiktionary』 (2021/06/26 09:35 UTC 版)
名詞
発音(?)
- じゅ↗ーごー
関連語
翻訳
動詞
活用
「重合」の例文・使い方・用例・文例
- 交互共重合体
- 重合させる
- 共に重合する
- 2つの物質が重合した
- 重合する原因(化合物)
- 共有結合を作ることでつなげる(重合体またはタンパク質の隣接したつながりの)
- 重合体の、重合体に関する、または、重合体から成る
- 重合体の合成物
- ポリマーか重合体の合成物を形成するためにいくつかのモノマーを組み合わせる化学工程
- 特に塗料や接着剤に用いられるビニル重合体
- 電気ケープルにおけるゴムの代わりに用いられる塩化ビニルの重合体
- スチレンの重合体
- それに含まれる分子が集まって重合体を作ることができる1つの化合物
- 力を加えることで弾性が増す、柔らかくて弾力性のあるシリコーン重合体
- ブチレンの重合体
- インデンとクマロンの重合によって得られる熱可塑性樹脂
- 細胞の核で見つかり、ヌクレオチドから形成られて、二重らせんのように成形される長い線状重合体
- 核で発見されるが、主にミクロソームと関係している細胞の細胞質で見つけられる長い線状重合体
- 固体か半個体の粘質性のある物質で、ある種の植物からの滲出物として得られるか、あるいは単純分子の重合で作られる
- 重合構造を持つ樹脂
重合と同じ種類の言葉
品詞の分類
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