におい〔にほひ〕【匂い】
読み方:におい
1 そのものから漂ってきて、嗅覚を刺激するもの。「香水の—」「サンマを焼く—」→臭(にお)い1
2 いかにもそれらしい感じ・趣。「都会の—」「生活の—」→臭(にお)い2
3 芸能や文芸で、表現の内にどことなくただよう情趣・気分・余情。
4 日本刀の刃と地肌との境に現れた、白くかすんだように見える部分。→沸(にえ)
5 染め色、襲(かさね)の色目や鎧(よろい)の威(おどし)の配色で、濃い色からしだいに薄くなっていくもの。ぼかし。
6 「匂い威(おどし)」の略。
7 視覚を通して見られる、鮮やかに美しい色合い。特に、赤色についていう。
「もみち葉の—は繁し然れども妻梨の木を手折りかざさむ」〈万・二一八八〉
「—多く見えて、さるかたにいとをかしき人ざまなり」〈源・空蝉〉
「官(つかさ)、位、世の中の—も、何ともおぼえずなむ」〈源・椎本〉
[補説] 1、2について、ふつう、好ましいものは「匂い」、好ましくないものは「臭い」と書く。
[用法] におい・かおり——「バラの甘いにおい(香り)が漂う」のように、鼻に感じるここちよい刺激については相通じて用いられる。◇「におい」は良い・悪い・好ましい・不快など、鼻で感じるものすべてについていう。「いいにおい」「アンモニアのにおい」「魚の腐ったようなにおい」◇また、そのもののうちに漂う雰囲気についてもいう。「生活のにおいの漂う文章」◇「香り」は鼻に好ましく感じられるものに限って使われる。「馥郁(ふくいく)たる香り」「香(こう)の香り(薫り)を楽しむ」。また、そのものからおのずから出てくる感じについてもいう。「芸術の香りに満ちた町」
におい〔にほひ〕【臭い】
匂い、臭い
沸・匂い(にえ・におい)
匂
- 掏摸犯人が目的の人物に尾行し隙を伺ふこと。或は挙動不審の者に刑事や巡査が尾行することを云ふ。
- スリ犯人が通行人を尾行してそのスキをうかがうこと。又、刑事巡査がスリを尾行すること。〔掏摸〕
- ①挙動不審者に刑事や巡査が尾行することをいう。②スリ犯人が目的の人物に尾行し隙を窺うこと。
分類 掏摸
匂
匂
におい
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/29 23:00 UTC 版)
まず『広辞苑』でどう解説しているか紹介する。次の順番で掲載されている。
注釈
出典
- ^ a b デジタル大辞泉
- ^ 『広辞苑 第5版、p.2018。※『広辞苑』第5版でも第6版でも、視覚的な匂いの方をまず一番目に挙げており、嗅覚的な匂いの説明はその後に配置している。
- ^ a b 『広辞苑』第5版、p.2018。※『広辞苑』第5版でも第6版でも、視覚的な匂いの方をまず一番目に挙げており、嗅覚的な匂いの説明はその後に配置している。
- ^ 注. 『広辞苑』では嗅覚系の説明は2番目以降である。
- ^ 広辞苑第六版「におい」
- ^ 『広辞苑』第五版 p.2018 「匂い」
- ^ a b c d e f 国本浩喜「暮らしの中の匂いと香り」金沢大学サテライト・プラザ「ミニ講演」講演録集、金沢大学大学教育開放センター、2006年8月、NAID 120000814054、2022年4月4日閲覧。
- ^ デリシャス・オン・ミート!肉によく合うKIKKOMANキッコーマン国際食文化研究センター(2018年2月26日閲覧)
- ^ 一例として、「JR中央線で異臭騒ぎ ヒーターにかばん触れる」産経新聞ニュース(2017年12月5日)2019年7月26日閲覧。
- ^ 体臭気にしすぎ!?相次ぐにおいトラブルNHK『クローズアップ現代』(2017年10月25日放映)2018年2月26日閲覧
- ^ 小泉武夫『くさいはうまい』(文春文庫)には実例が多く紹介されている。
- ^ 米国で「最も臭いスニーカー」コンテスト、12歳少年が優勝ロイター(2017年3月29日)2018年6月19日閲覧
- ^ 池袋PARCO「におい展」(2018年2月26日閲覧)
- ^ 世界中の「不快な食べ物」博物館『日刊工業新聞』2018年10月4日4面掲載の時事通信配信記事。
- ^ a b 青木孝志, 足達義則「ジャスミンの匂いが心拍変動に与える影響(研究発表,第21回生命情報科学シンポジウム)」『国際生命情報科学会誌』第24巻第1号、国際生命情報科学会、2006年、121-125頁、doi:10.18936/islis.24.1_121、ISSN 1341-9226、NAID 110004848824。
- ^ 斎藤勇『面白いほどよくわかる!「女」がわかる心理学』西東社, 2014 p.61
- ^ a b c d e f g 斎藤勇『面白いほどよくわかる!「女」がわかる心理学』西東社, 2014 p.118-119
- ^ 鈴木隆『匂いのエロティシズム』集英社, 2002、ISBN 4087201295。
- ^ 鈴木隆『匂いの身体論:体臭と無臭志向』八坂書房, 1998、4896944151
- ^ NHKクローズアップ現代「広がる“においビジネス”」
- ^ 「香り可視化カメラ開発 豊橋技科大など 特徴をチャート表示」『日刊工業新聞』2018年4月19日(大学・産学連携面)2018年10月8日閲覧。
- ^ 【きょうの授業】「におい」を再現する 香りの「もと」組み合併せ追求『朝日新聞』朝刊2018年7月18日(教育面)2018年10月8日閲覧。
- ^ 【NextTech2030】東京工業大学/VR技術、嗅覚も追求 におい成分、組み合わせ工夫『日経産業新聞』2018年12月19日(先端技術面)。
- ^ a b c d e 矢野きくの『省エネで部屋干し洗濯物を早く乾かす方法』株式会社オールアバウト, 2013。「部屋干しをした洗濯物は、そもそもなぜ臭うのか?」の章。google eブックスで確認可能。
- ^ “室内干しおすすめグッズ人気比較ランキング15選【部屋干しでもストレスフリー】”. タスクルヒカク | 暮らしのおすすめサービス比較サイト. 2019年12月4日閲覧。
- ^ 岡田 謙一「匂いのデジタル制御」 2022年3月28日閲覧
- ^ 磐田市香りの博物館(2018年2月26日閲覧)
- ^ 大分香りの博物館(2018年2月26日閲覧)
におい
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「におい」の例文・使い方・用例・文例
- ひどいにおい
- 日本は電子ビジネスにおいて米国に遅れている
- 中世の建築物において最高水準のもの
- ある一定の限界内において
- 大きさにおいて類似点がある
- 彼女は私たちにおいしい食事を作ってくれた
- 台所からのいいにおい
- 魚のにおいでむかむかする
- 部屋の中にはっきりと香水のにおいがする
- 彼は科学の知識において傑出している
- この肉は食べられないよ.くさったにおいがする
- 彼は資格においては私と同じだが,経験では私より劣る
- いやなにおい
- 彼はその民主化運動において主要な人物だった
- 彼らは歴史において重要な人物であった
- スープのにおいが台所に立ちこめた
- もう少し湿った土を苗木のまわりにおいて押して固めなさい
- ある点において,あなたは正しい
- 「私どものパーティーにおいでいただけますか」「はい,喜んでうかがいます」
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