香とは?

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か【香】

かおり。におい。現代では、良いにおいをさすことが多い。「磯の香」「湯の佳漂う温泉街

美しい色つや。光沢

榊葉(さかきば)の—をかうばしみ」〈宇津保・嵯峨院〉


きょう〔キヤウ〕【香】

将棋で、「香車(きょうしゃ)」の略。


こう【香】

[音]コウカウ)(呉) キョウキャウ)(漢) [訓]か かおり かおる かんばしい かぐわしい

学習漢字4年

[一]コウ

よいにおいがする。かおり。「香気香水香草香味薫香芳香余香

よいにおいのするたきもの。「香華(こうげ)・香炉焼香線香聞香抹香

[二]キョウ将棋の駒の一。「香車

[三]〈か(が)〉「色香木香(きが)」

名のり]たか・よし

難読香魚(あゆ)・茴香(ういきょう)・香港(ホンコン)・黄瑞香(みつまた)・香具師(やし)・吾木香(われもこう)


こう〔カウ〕【香】

種々の香料練り合わせたもの。練り香また、香木たきもの。「香をたく」

香道」の略。

香合わせ」の略。

香色(こういろ)」の略。

織り色の名。縦糸は赤、横糸は黄、または縦糸横糸ともに香色織物老人着用

襲(かさね)の色目の名。表は香色、裏は紅。

味噌(みそ)をいう女房詞

薬味のこと。


こり【香】

香(こう)の古名

「手に香鑪(かうろ)を執りて—を焼き発願(こひねが)ふ」〈皇極紀〉


きょう【向/×亨/孝/香/校/梗/興】

〈向〉⇒こう

〈亨〉⇒こう

〈孝〉⇒こう

〈香〉⇒こう

〈校〉⇒こう

〈梗〉⇒こう

〈興〉⇒こう


かざ【香/香気/臭気】

におい。かおり。

お酒の—がして」〈上司鱧の皮


か【香】

〔名〕

① 鼻でかいで知る物の気(け)。かおり。におい。よいにおいにも悪いにおいにもいうが、現代では多くよいにおいについていう。

書紀720履中五年九月図書寮本訓)「飼部等(うまかひら)の黥(めさきのきず)の気(カ)を悪む

② 目で感じとる色合い光沢。目で感じ美しさ

宇津保(970‐999頃)菊の宴榊葉のかをかうばしみ覓(と)めくればやそうぢ人ぞ円居(まとひ)しにける」


かか・う かかふ 【香】

〔自ハ下二〕 ⇒かかえる(香)


かか・える かかへる 【香】

〔自ハ下一〕 [文]かか・ふ 〔自ハ下二〕 かおりがあたりにただよう。→香(かが)ゆ。

蜻蛉(974頃)下「あやめの香、はやうかかえていとをかし

(10C終)二二四「松の煙の香(か)の、車のうちにかかへたるもをかし」

[補注]成立については、「香」を活用させた「かく」に継続の意を表わす接尾語「ふ」の付いたものとする説もあり、ハ行動詞とされることが多いので、一応この形で掲げたが、特に中古の例は、ヤ行下二段動詞「かがゆ(香)」の連用形とみることもできる。


かが・ゆ【香・聞】

〔自ヤ下二〕 (動詞「かぐ(嗅)」の未然形自発の助動詞「ゆ」の付いてできた語) かおりがあたりにただよう。→かかえる(香)。

漢書楊雄天暦二年点(948)「芳しきこと酷烈として聞(カカユル)ことし」

今昔1120頃か)五「身の肉(くさ)くして其の遠く香がゆ

[補注]「かかえる(香)」の項の挙例蜻蛉‐下」に見られる「かかえ」の語形めぐって、「かかふ」の連用形見なす説がある一方で逆にこれを「かがゆ」の連用形見なしさらには、「かかへ」を「かかえ」のハ行転呼音への誤った回帰とする説もある。


かざ【香】

〔名〕 におい。かおり。〔名語記(1275)〕

御伽草子猫の草紙江戸初)「油揚焼鳥のかざをだにもかがず」


きょう キャウ 【香】

〔名〕 (「きょう」は「香」の漢音) 「きょうしゃ香車)②」の略。

洒落本通言総籬(1787)一「こんぢう我物(がぶつ)が香(キョウ)角のまぜで、二ばんまけたそうさ」


こう カウ 【香】

〔名〕

① かおり。よいにおい。か。仏語では、六境一つ

落窪(10C後)一「御心ざしをおぼさん人は、麝香(ざかう)のかうにも嗅ぎなし奉り給ひてん」

薫物(たきもの)として用い香料香木沈香(じんこう)、麝香(じゃこう)、丁子香(ちょうじこう)、伽羅白檀など種類多く、いろいろの香料練り合わせ調合したものもある。こり。

(イ) (一般に) 香料香木古くから邪気を払うものとして用いられたが、中古からその芳香好みくゆらせたり衣類たきしめたりして珍重した。〔十巻本和名抄(934頃)〕

宇津保(970‐999頃)楼上上「この錦綾の、〈略〉さまざまのかうどもの香(か)にしみたる」

日葡辞書(1603‐04)「Cǒuo(カウヲ) タク」〔陳書文学伝・岑之敬伝〕

(ロ) 茶道で、茶席清めるために、炭点前時に用い薫物。炉では練香風炉では沈香白檀切り割りしたもの用いる。

(ハ) 仏前くゆらす香。

更級日記(1059頃)「中堂より御かう給はりぬ」

③ 「こうどう香道)」「こうあわせ香合)」の略。

黄表紙文武二道万石通(1788)下「、香、生花、鞠、俳諧文道引こまれる」

染物織物重ねの色などの名。

(イ) 「こういろ香色)」「こうぞめ香染)」の略。

宇津保(970‐999頃)吹上上「・かうなどを、飯などのさまにて入れて」

栄花(1028‐92頃)初花「かうにうすものの青きかさねたる襖(あを)に」

(ロ) 織物の名。経(たていと)、緯(よこいと)ともに濃い香色の糸で織ったもの、または、縦は赤、横は黄の織物老人は、縦糸香色横糸白色

宝物集1179頃)「香の狩衣白衣をぞき給たりける」

(ハ) 襲(かさね)の色目の名。表裏ともに香色のもの。一説に表は濃い香色、裏は紅とも。老人は表が香色、裏は白。

宇治拾遺(1221頃)三「かうなる薄物の、三重がさねなるにつつみたり」

(5) 味噌をいう女房詞。〔日葡辞書(1603‐04)〕

(6) 薬味(やくみ)をいう。〔随筆貞丈雑記(1784頃)〕

[補注]②は、仏教とともに輸入されたと思われる仏典には、香水香油など身体などにつける塗香(ずこう)、火にくべて香気立て焼香用の香木抹香練香線香等があるが、日本古典文学では、香は主としてたくものである


こり【香】

〔名〕 =こう(香)

書紀720皇極元年七月岩崎平安中期訓)「蘇我大臣、手に香鑪執りて香(コリ)を焼きて」


か‐ぐわし・い ‥ぐはしい 【芳・香・馨】

〔形口〕 [文]かぐはし 〔形シク〕 (名詞「か(香)」に、すぐれている意の形容詞「くはし」が付いてできたもの)

① かおりが高い。においがよい。

古事記(712)中・歌謡「摘み我が行く道の 迦具波斯(カグハシ) 花橘は」

② 心がひかれるしたわしく思う。好ましく思う。いとしいすばらしい。かんばしい

万葉(8C後)一八・四一二〇「見まく欲り思ひしなへに蘰(かづら)懸け香具波之(カグハシ)君を相見つるかも」

形動

〔名〕


かんばし・い【芳・香・馨】

〔形口〕 [文]かんばし 〔形シク〕 (「かぐわしい(芳)」の変化した語)

① かおりが高い。においがよい。

蘇悉地羯羅経延喜九年点(909)「諸の香(カムハシキ)蘇油を用ゐよ」

海道記(1223頃)逆川より鎌倉春にあへる匂天下に薫し」

② ほまれが高い。評判がよい。りっぱである。現代では下に打消の語を伴うことが多い。

社会百面相(1902)〈内田魯庵貴婦人余り香(カン)ばしくない奥さん方も随分ありますが」

好ましい。望ましい。思わしい現代では下に打消の語を伴うことが多い。

社会百面相(1902)〈内田魯庵電影どの道(つゆてつ)のやうな〈略〉奴が出入するは余り香ばしくないワ」

形動

〔名〕


かおり かをり 【薫・香】

〔名〕 (動詞「かおる(薫)」の連用形名詞化

① よいにおい。香(か)。

源氏100114頃)花散里近き花橘のかほりなつかしくにほひて」

美しい色つや。つややか美しさ

源氏100114頃)柏木「のどかに、恥づかしきさまも、やう離れて、かをりをかしき顔ざまなり」


かお・る かをる 【薫・香】

〔自ラ五(四)

① 煙、などが立ちこめるまた、火の気、潮の気などが漂う。

書紀720推古三年四月岩崎本訓)「嶋人、沈水と云ふことを知らずに交(か)てて竈に焼(た)く。其烟気遠く薫(カヲル)」

② よいにおいがする。

享和本新字鏡(898‐901頃)「淑郁 香気之盛曰淑郁 加乎留」

源氏100114頃)匂宮遠く隔たる程の追風に、まことに百歩のほかも、かほりぬべき心地しける」

③ 顔、特に目元などがつやつや美しく見える。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

源氏100114頃)薄雲つらつきまみのかほれるなど、いへばさらなり

[語誌]元来は、香に限らずすべて物の気が漂うことをいったが、次第香気感じことにいうようになり、「におう(にほふ)」と類似してくる。「におう」は元来、「色がきわだつ」意で、それが影響して他の物が照り映えるまた、嗅覚感じる意にも用いられるようになった。現在では、「かおる」は好ましい香に限られ、文章語雅語的である。


こうばし・い かうばしい 【香・芳】

〔形口〕 [文]かうばし 〔形シク〕 (「かぐわしい」の変化した語)

① かおりがよい。においがよい。かぐわしい

書紀720皇極三年三月岩崎平安中期訓)「大(はなはだ)気(カウハシキ)味有り

地蔵十輪経元慶七年点(883)序「道気を檀林に受けて、香しき風、更に馥(カウバ)し」

見た目や心に受ける感じなどが、すばらしい。魅力的である。美しい。好ましい。りっぱである。徳が高い。

六条修理大夫集(1123頃)「かうばしき御音づれは、手の舞ひ足の踏まん所もおぼえず

多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「母親が傍(そば)で、睨まれるのは余り香(カウバ)しくない」

[語誌](1)中古から用例認められ、「かぐはし」の音が変化した形として、嗅覚的な美を表わす
(2)中世から近世にかけては、嗅覚的な美のみならず対象そのものから発せられる全体的印象感じ好ましくて、心がひかれるという「かぐはし」にもある意味や、一歩進んで客観的すばらしといえる状態を表わす用例見える。
(3)近代に入ると、派生的な美の意識よりも、嗅覚的な美を表わす原義での用法主流となり、挙例の「多情多恨のような用法は「かんばしくない」の形で残される。

形動

〔名〕


作者しなこ

収載図書骨董屋
出版社新風舎
刊行年月2004.8


読み方:コウkou

作者 谷崎潤一郎

ジャンル 随筆


読み方:コウヤツ(kouyatsu)

所在 千葉県館山市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 23:54 UTC 版)

(こう、: incense)とは、本来、伽羅沈香白檀などの天然香木の香りをさす。そこから線香焼香抹香塗香等の香り、またこれらの総称として用いられる。お香御香ともいう。




  1. ^ a b c d トーマス・キンケレ『インセンス:薫香料と香を焚く儀式』竹之内悦子訳 フレグランスジャーナル社 2010 ISBN 9784894791749 pp.7-27.
  2. ^ 世界の健康ニュース : お香が肺細胞炎症を引き起こす” (日本語). ライブドアニュース. 2019年7月1日閲覧。
  3. ^ 大気汚染深刻なバンコク、旧正月入りで中国系住民がお香」『Reuters』、2019年2月6日。2019年7月1日閲覧。


「香」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2021/09/25 03:25 UTC 版)

発音(?)

か、かが、かおりかおる、たか、よし

名詞

  1. コウ焚くことにより、かおりを出す材質
  2. かおり心地よいにおい
  3. コウ (仏教) 嗅覚対象六境および十二処のひとつ。香境こうきょう香処こうしょに同じ(ウィキペディア三科」、「五位」も参照)。
  4. キョウ将棋の駒の一つ香車

熟語


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