ナショナル・トラストとは? わかりやすく解説

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ナショナル‐トラスト【National Trust】

読み方:なしょなるとらすと

歴史的建造物自然の保護目的とする英国民間団体1895年設立寄贈買い取りによってその土地入手し保全管理する

[補説] 正式名称は、The National Trust for Places of Historic Interest or Natural Beauty

自然環境歴史的地区などの保存目的とした活動寄付金会費などによって森林海岸歴史的建造物買い上げ保全を行う。トラスト


ナショナル・トラスト

 身近な動植物生息地都市近郊残され緑地などを、寄付金などをもとに住民自らの手買い取って保全していこうとする自然保護活動のこと。この活動イギリス発祥の地とされている。

ナショナル・トラスト

【英】:National Trust

イギリスでの民間自然保護運動団体の名前由来とする,自然や遺跡など保護運動のこと。1995年始まって以来一般市民から募金集め土地買い取り寄贈受けたりして開発ストップさせる方法をとるなどの成果上げてきた。日本では1992年にナショナル・トラスト協会設立され各地行われている運動の連絡協力機関として,毎年全国大会開かれている。

ナショナル・トラスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/28 15:53 UTC 版)

ナショナル・トラスト英語: National Trust)とは、歴史的建築物の保護を目的として英国において設立されたボランティア団体。正式名称は歴史的名所や自然的景勝地のためのナショナル・トラストThe National Trust for Places of Historic Interest or Natural Beauty、認証番号:205846)[1][2]

ナショナル・トラストは設立の目的として「国民の利益のために、美しく、あるいは歴史的に意味のある土地や資産を永久に保存するよう促すこと、土地については、実行可能な限り、その土地本来の要素や特徴、動植物の生態を保存すること、そしてこの目的のために、資産の所有者から歴史的建造物や景勝地の寄贈を受け、獲得した土地や建物などの資産を国民の利用と楽しみのために信託財産として保持すること」を定めており[3]、単なる環境保護ではなく、設立の趣旨は歴史的建造物や景勝地国民の遺産として保持し、愛国心や国民の一体感といったナショナル・アイデンティティの形成と強化にある[3]

本組織による保護活動が著名となって以来、同様の趣旨をかかげて活動する運動、あるいは理念そのものを「ナショナル・トラスト」と呼ぶこともある。同団体は2015年現在、424万人の会員と6万人超のボランティアが支える英国最大の自然保護団体となっている[4]

ファウンテンズ修道院
1132年から建設されたシトー会の修道院(ヨークシャー
シシングハースト・カースル・ガーデンケント州
ウィムポール邸
ハードウィック伯爵らの所有したカントリー・ハウスケンブリッジシャー
チャートウェル
ウィンストン・チャーチルが後半生を過ごした邸宅(ケント州

概要

英国政府の公的機関であるイングリッシュ・ネイチャーや、イングリッシュ・ヘリテッジらと協力して活動をすすめている。

  • 対象
    • 自然遺産
    • 文化遺産
  • 手段
    • 寄付を募り、これを財団NPONGOなど税制上有利となる組織を通じて使う手法によって、対象の維持・保全・未来への引継ぎを図る。
    • 行政組織に働きかけ、経済上・行政上・法制上の手法を工夫することにより、対象の維持・保全・未来への引継ぎを図る。

歴史

1895年にオクタヴィア・ヒルロバート・ハンターハードウィック・ローンズリー司祭の三者によって設立された。

ヒルはロンドンのスラム街で住宅改良運動を成功に導いた女性であり、ハンターは環境保護団体を支えた実績のある弁護士だった。ローンズリーは湖水地方の鉄道建設反対運動の指導者の1人である。

設立の背景には知的エリート層に広がる危機感があり、現実にナショナリズムがヨーロッパ諸国で高まるのに比して、大英帝国は国内統合が進んでいなかった[3]。トラストの運営にはジェイムズ・ブライスなど議員や大学教授、ジャーナリストなど幅広い知的専門職が集い、ウェストミンスター公爵をはじめとした伝統的支配階級がパトロンとなった。

ナショナル・トラストは国家や自治体とは独立した公益法人だが、その活動には公的権力の介入が不可欠だった。トラストは評議会の議員たちと連携し、古記念物保護法の改正や1907年にナショナル・トラスト法を成立させるなど、国家による法的援助を受けることに成功した[3]

組織が扱った最初の建築物および自然区はそれぞれアフリストン・クラーギー・ハウスウィッケン・フェンであった。20世紀中頃になると貴族およびジェントリ層が農村に所有する邸宅であったカントリー・ハウスが、経済的な負担から維持できなくなるケースが増え、ナショナル・トラストもこれらの保護に力を注いだ。

予算規模

ナショナルトラストの資産 / 負債(単位=£[2]
日付 内部資産 長期投資 その他の資産 確定給付型年金制度の資産または負債 総負債
2020-02-29 1,8017.00 13,1000.00 1,6030.00 1,8198.00 1,7414.00
2021-02-28 1,6157.00 14,7000.00 1,5752.00 1,3983.00 1,8646.00
2022-02-28 153.30 16,1000.00 1,5519.00 2170.00 2,6185.00
2023-02-28 1,7538.00 15,6000.00 1,7367.00 929.00 3,2091.00
2024-02-29 1,8726.00 15,8000.00 1,6721.00 2932.00 2,8928.00

著名な施設

2014年から2015年にかけての期間にナショナル・トラスト施設を訪れた人の総数は2130万人を数えた[4]。下のリストはその内で入場料を徴収するものの上位10施設である。

順位 施設 位置 訪れた人の総数
1 ジャイアンツ・コーズウェー アントリム県 549,066
2 ストウヘッド庭園 ウィルトシャー 405,572
3 クリーデン バッキンガムシャー 404,702
4 アッティンガムパーク シュロップシャー 394,334
5 ファウンテンズ修道院 ノース・ヨークシャー 373,364
6 ポルズデン・レーシー サリー 346,587
7 ダナム・マーシー グレーター・マンチェスター 340,929
8 ナイマンズ庭園 ウェスト・サセックス 323,268
9 キャリック・ア・リード アントリム県 323,188
10 ベルトン・ハウス リンカンシャー 321,776

他にも著名な施設として以下があげられる。

リヴァプールメンディプス
ジョン・レノンの子供時代の家
ゲーム・オブ・スローンズ』の撮影で使用された、キャッスル・ワード(北アイルランド)

組織

イギリス国内

イギリスが旧宗国だった地域

組織の活動の成功によって、英語圏を中心とした世界各国にナショナル・トラストの名称を冠した保護団体が設立された。「■」印を添えた団体は互いに協力体制をとっており、ある国における団体の会員は他国のナショナル・トラスト施設への入場料が減額あるいは無料となる。

類似組織

日本

  • 日本ナショナル・トラスト協会[15]

脚注

  1. 四元 2021, pp. 31–62.
  2. 1 2 THE NATIONAL TRUST FOR PLACES OF HISTORIC INTEREST OR NATURAL BEAUTY - Charity 205846 (英語). prd-ds-register-of-charities.charitycommission.gov.uk. 英国政府. 2025年10月29日閲覧。
  3. 1 2 3 4 水野 2005, pp. 207–219
  4. 1 2 Page not found!!! The page you requested was not found in this site. (pdf). 2023年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年10月29日閲覧。
  5. @SavingPlaces > National Trust for Historic Preservation (英語). savingplaces.org. 2025年10月29日閲覧。
  6. Discover Victoria's Heritage (英語). National Trust. 2025年10月29日閲覧。
  7. Home > Heritage New Zealand Pouhere Taonga (英語). www.heritage.org.nz. 2025年10月29日閲覧。
  8. Home > QEII National Trust (英語). QEII. 2025年10月29日閲覧。
  9. Home Page (英語). The Bermuda National Trust. 2025年10月29日閲覧。
  10. Home (英語). Barbados National Trust. 2025年10月29日閲覧。
  11. National Trust of Fiji > National Trust of Fiji (英語). 2025年10月29日閲覧。
  12. Staff, Fora (2017年12月31日). Whatever happened to... a 40-storey skyscraper in Dublin's docks? (英語). TheJournal.ie. 2025年10月29日閲覧。
  13. FONDO PER L'AMBIENTE ITALIANO (英語). www.apritimoda.it. 2025年10月29日閲覧。
  14. Heritage Canada Foundation (英語). The Governor General of Canada. 2025年10月29日閲覧。
  15. 国立国会図書館書誌ID:21217

参考文献

主な執筆者、編者の順。

関連資料

脚注に未使用。発行年順。

  • Taylor, Judy『ビアトリクス・ポターとヒルトップ、カンブリア : イラスト付きガイドブック』National Trust 監修(ナショナル・トラスト、2003年) ISBN 9781843591795NCID BB28222597。原題『Beatrix Potter and Hill Top, Cumbria』。
  • 小野まり『図説英国ナショナル・トラスト紀行』National Trust 監修(河出書房新社〈ふくろうの本〉、2006年) ISBN 9784309760889NCID BA80002747

関連項目

外部リンク

日本

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