薬味とは? わかりやすく解説

やく‐み【薬味】

読み方:やくみ

料理添えて用い、味を引き立て食欲をそそる香辛料香辛野菜山椒唐辛子・わさび・ねぎなど。

種類薬品

「今この—は求むることがならぬ」〈続狂言記・膏薬煉

「薬味」に似た言葉

薬味

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/11 19:48 UTC 版)

薬味(やくみ)とは、漢方薬および匂いの強い料理用の香味料のことを指す。

定義

  1. 漢方薬:薬方(処方)を構成する個々の生薬のことである。単に味(み)ともいう。たとえば、葛根湯を構成する葛根麻黄桂枝甘草などのことで、葛根湯は七つの薬味を使用して製造され、また七味の薬方などという。生薬には、酸・苦・甘・辛・鹹(かん、しおからい)の五味のうちの一つまたは二つ以上がそれぞれ定義されており、それらは薬効や配剤の上で意味を持つ。
  2. 料理に少量添えて用いられる香りや味の強い香味料:欧米文化では緑葉のものをハーブといい、香辛料をスパイスという。本項目ではこれについて説明する。香味の強い食材は、毒消しや、強壮・健胃などの働きもある。料理に使われる薬味の中には、生薑(しょうきょう、しょうがのこと)、紫蘇(しそ)、蜀椒(しょくしょう、さんしょう)、桂枝(けいし、シナモン)など、漢方の薬味として用いられるものも多くある。

料理向けの薬味

香味料香辛料として用いる果物野菜削り節などの総称。野菜は香味野菜などとも呼ばれ、果物は主に用いる柑橘類の種類を香酸かんきつとも分ける。動物性のものはかつお節サクラエビなど水産食品が顕著である。用途は料理に少量加えることで、香りを添えて食欲をそそる効果を出す、あるいは料理に彩りを与えたり、味を引き締め深みを出すなどの目的で用いる。 また、香りや味だけでなく、薬膳的な効用にも配慮した使われ方がされている。

日本料理で薬味が用いられる料理としては、そばうどん冷奴納豆吸い物などがある。

薬味はこれら和風の料理以外に、中華料理でも、西洋料理でも使われている。朝鮮料理では、後から味付けに使う調味料との総称でヤンニョム(薬念)の名がある。

東南アジアでは、麺類やスープ、カレーなどに、薬味に相当する生野菜(ミントコリアンダードクダミの葉など)を投じて食べる習慣が普及している。

薬味の種類

野菜類
ネギニラタマネギダイコンセリミツバシソ木の芽ショウガミョウガニンニクギョウジャニンニクワサビホースラディッシュクレソンパセリセロリコリアンダーミントドクダミウイキョウケッパーバジルルッコラレモングラスの花、貝割れ大根
海草類
海苔アオノリアオサヒトエグサとろろ昆布
香辛料
唐辛子コショウカラシマスタード)、山椒の粉、花椒の粉、クミンパプリカカルダモンアニス八角ナツメグターメリックシナモンローリエ陳皮
柑橘類
レモンライムユズカボススダチシークヮーサーダイダイ
種子類
ゴマラッカセイクルミ松の実マカダミアナッツ
果実類
梅干し乾し葡萄クコの実
動物性のもの
削り節サクラエビちりめんじゃこ魚粉
その他
天かす油揚げ油条

関連項目

外部リンク


薬味

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 06:23 UTC 版)

讃岐うどん」の記事における「薬味」の解説

薬味にショウガネギ多用されるのも特徴であり、これらはイリコだしと相性がよい。なお、一番出汁香りの強い香辛料加えると風味損なわれるが、イリコだしとショウガ組み合わせはかえって臭み消えて爽やかな風味がうどんを引き立てる。 このほかにも唐辛子やからし、すりゴマ花がつおスダチ従来から用いられてきた。近年では食品地域性薄れて入手性もよくなり、さらに多様な薬味が供されている。他県うどんやそばと同様、七味唐辛子山葵なども定番であり、イリコ様々なふしを混合した新たな味も次々生まれている。また県外進出するとともにかけだしショウガ広まっている。「おろしうどん」など冷たいうどんにはレモン用いる店もある。

※この「薬味」の解説は、「讃岐うどん」の解説の一部です。
「薬味」を含む「讃岐うどん」の記事については、「讃岐うどん」の概要を参照ください。

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