A特性 (-とくせい)
A特性
騒音レベルの測定において、人間の聴覚に近似させる目的から、騒音計を約40ホンの等感曲線に合わせるように補正した特性を呼ぶ。
参照 Aスケール、デシベル、ホンA特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/05 03:15 UTC 版)
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A特性とは、騒音計による測定に使われる、人間の聴覚を考慮した周波数重み付け特性である。JIS C 1502-1990「普通騒音計」に定められている。
ヒトが感じる音の大きさは音圧のみでなく周波数にも左右される。人間の聴覚は、約1000 Hz以下で徐々に感度が下がり、一般的に20 Hzを下回ると聞こえなくなる。同様に高周波音についても、徐々に感度が下がり、一般的に20000 Hzを上回る(超音波)と聞こえなくなる。
マイクロフォンでは、この人間(広く言えば動物)の感覚に相当する概念がないため、人間に聞こえない低周波から、高周波まで計測することができる。しかしながら、あくまで人間が聞こえなければ音(騒音)として成立しない分野の場合にはA特性を用いて評価することが求められる。
測定された無補正の音圧レベルに対しA特性による補正を施した測定値を、A特性音圧レベルといい、記号LA で表す[1]。LA は音圧レベルに対して補正値を加算することで求められる[2]。
例
- 10 Hzの騒音を出すパソコンでは、この騒音が人間に聞こえないので、なんら対策をしなくても市場品質があると考えられる。一方50 kHzの騒音を出すパソコンも、この騒音が人間に聞こえないので、なんら対策をしなくても市場品質があると考えられる。
- マイクロフォンで計測すると、50 Hzと1000 Hzの2種類の同じ大きさの騒音を同時に発生しているパソコンがある。このとき、A特性を当てはめると、人間の耳には1000 Hzの音よりも50 Hzの音のほうが30.2デシベル小さく聞こえるはずである。よって50 Hzの騒音よりも、1000 Hzの騒音を対策した方が、商品価値を上げることができる。
参考文献
- JIS C 1509-1:2017 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−
- ^ 大野進一; 山崎徹『機械音響工学』森北出版、2010年、31頁。ISBN 978-4-627-66751-8。
- ^ "A特性の補正値 ... フラットの値(dB)に下記の値を加算してください。" 小野測器. FAQ.
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