こうがい‐びょう〔‐ビヤウ〕【公害病】
公害病
「公害病」の法律上の定義はないが,大気汚染または水質汚濁の影響による健康被害についての保証制度(公害健康被害の補償等に関する法律)では,一定の要件の下に,補償給付等を行う対象として,大気汚染に係る気管支ぜん息等呼吸器系疾患,水俣病,イタイイタイ病,慢性ヒ素中毒症が定められています。公害病
公害病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 08:59 UTC 版)
例えば、公害病として有名な水俣病を例に挙げる。 この病気の原因は、チッソ水俣工場の廃液に含まれた水銀が水俣湾の生態系に取り込まれ、食物連鎖を通じて変化、濃縮された上で地域住民がそれを摂取し、その毒性によって発病するものである。いわゆる公害病というのは、このように人間が原因物質等を作り、それが直接に人間に来るのではなく、その地域の生物群集に取り込まれ、生態系の循環を通じて再び人間に取り込まれたときに、そこではじめて結果が表れるものである。公害というのは、公の害、つまり人間の働きで環境に働きかけたしっぺ返しが人間に戻ってきた、という把握に基づく。つまり、環境の主体を人間ととらえ、人間がそれを取り巻く環境を汚染したため、その悪影響を人間自身が受けた、と見るわけである。 しかし、この病気の被害者を主体に見れば、話は大きく食い違うことになる。その場合、チッソ水俣工場という一部の人間(企業)の活動が、海を汚した結果、その環境汚染の影響で有毒となった魚を食べた食物連鎖を通してネコや漁民が被害を受けた、という風になる。この場合、明らかにチッソ水俣工場側が加害者、漁民が被害者の立場となる。この結果の差は、人間集団内の差異を視野に入れるかどうかに関わっている。 ただ、いずれの立場を取るにせよ、人間を取り巻く環境を含めて考えなければならない問題ではあるので、それを環境問題というのは間違いではない。しかし、環境という言葉が内容を曖昧にするのに役立っている側面を忘れてはならない。2006年は水俣病公式認定50周年にあたり、時の環境大臣の小池百合子が政府として公式謝罪した。
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「公害病」の例文・使い方・用例・文例
- 新潟水俣病という公害病
公害病と同じ種類の言葉
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