脂溶性とは? わかりやすく解説

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疎水性

同義/類義語:親油性, 脂溶性
英訳・(英)同義/類義語:hydrophobicity, hydrophobic

ある分子が、水分子親和性が低いこと。芳香族化合物や、長鎖炭化水素など。逆が親水性
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性質をあらわす:  生物多様性  異所性  異数性  疎水性  真陽性  神経可塑性  組織特異性

疎水性

(脂溶性 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/08 05:59 UTC 版)

疎水性(そすいせい、形容詞:hydrophobic、名詞:hydrophobicity、本表記は疏水性)とは、に対する親和性が低い、すなわち水に溶解しにくい、あるいは水と混ざりにくい物質または分子(の一部分)の性質のことである。

疎水性物質は一般に、電気的に中性の非極性物質であり、分子内に炭化水素基をもつ物質が代表的である。脂質や非極性有機溶媒との親和性を示す「親油性」(しんゆせい、lipophilic)も同義で用いられることが多いが、疎水性物質が全て親油性であるとは限らず、シリコーンやフルオロアルキル鎖を持つ化合物などの例外もある。

対義語は「親水性」(しんすいせい、hydrophilic)である。一般的に極性の高いまたは電荷を有する化合物は親水性を示す。これの例外としては「不溶性」などがあげられる。

分子内にある疎水性、親水性の部分をそれぞれ「疎水性基」、「親水性基」という。また分子内に疎水性基と親水性基の両方を持つ物質は「両親媒性」(りょうしんばいせい、amphiphilic)であるといい、界面活性剤極性脂質が代表的である。

疎水性の高い物質は体内に蓄積しやすく、環境中でも残留しやすい傾向がある。典型的な例としては有機塩素系殺虫剤DDTPCBなどがある。

疎水性の測定

物質の疎水性の程度を表す指標としては、単純に「水に対する溶解度」を求めるものや、電離度の指標である酸解離定数を求めるもの、また、分配係数、つまりその物質を水と相分離する有機溶媒(一般にn-オクタノール)に溶解して水と混ぜ合わせ、平衡に達したときの双方での濃度の比(有機溶媒中の濃度÷水中の濃度)を求めるものがある。分配係数はしばしば常用対数を用いてLogPと表される。有機溶媒としてn-オクタノールを用いた場合にはLogPowと書く。また逆相クロマトグラフィーでも疎水性の程度を知ることができる。コンピュータで構造からLogPを予測する方法も数多く開発されており、CLogP法やNlogP法などがある。

疎水性相互作用

疎水性相互作用は、水中の疎水性分子の間に働く熱力学的な相互作用である。室温では引力的相互作用である。疎水結合とも呼ばれる。疎水相互作用の最も大きな要因は、非極性分子が水に溶けにくいという疎水効果であるが、ファン・デル・ワールス力CH/π相互作用なども重要である。詳細はそれぞれの頁を参照。疎水性相互作用は脂質のミセルの形成や、タンパク質の高次構造の形成(フォールディング)において重要な役割を果たしている。

関連項目


脂溶性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 08:21 UTC 版)

ビタミンC誘導体」の記事における「脂溶性」の解説

テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(テトライソパルミチン酸アスコビル、VC-IP) テトラヘキシルデカン酸は表示名で、イソパルミチン酸ともいわれる。VC-IPは、オイル状の液体である。次のパルミチン酸アスコルビル物質的な不安定性のためにVC-IPが使われるようになったパルミチン酸アスコルビル (AA-Pal)(ビタミンCエステル化粧品及び食品添加物使われる。AA-Palは、アスコルビン酸を酸化分解から保護しておらず、他の形態よりも物質としての安定性は低い。脂溶性基が追加されていることから皮膚から浸透されやすいと考えられるが、そうではないことを示す研究結果もある。 欧米では美容皮膚科使用されたり、ボディケア製品などに幅広く使用されているが、日本では物質としての安定性の問題から変色起こすため使用量少ない。 ステアリン酸アスコルビル

※この「脂溶性」の解説は、「ビタミンC誘導体」の解説の一部です。
「脂溶性」を含む「ビタミンC誘導体」の記事については、「ビタミンC誘導体」の概要を参照ください。

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