吉草酸とは? わかりやすく解説

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吉草酸

分子式C5H10O2
その他の名称バレリアン酸、Valeric acid、Pentanoic acid、Valerianic acid、n-Valeric acid、1-ペンタン酸、1-Pentanoic acid、n-ペンタン酸、n-Pentanoic acid、n-吉草酸
体系名:吉草酸、ペンタン酸


吉草酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 04:40 UTC 版)

吉草酸

構造式

分子模型
識別情報
CAS登録番号 109-52-4
日化辞番号 J1.504K
KEGG C00803
特性
化学式 C5H10O2
モル質量 102.13 g mol−1
示性式 CH3(CH2)3COOH
外観 無色液体
密度 0.94 g/cm3、液体
相対蒸気密度 3.52 (空気=1)
融点

−34.5 ℃

沸点

186–187 ℃

出典
ICSC 0346
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

吉草酸(きっそうさん、valeric acid)は、不快な臭いのする分子量の少ないカルボン酸の一種。IUPAC系統名ではペンタン酸 (pentanoic acid) となる。の裏の臭いはこの異性体であるイソ吉草酸が原因である。閾値が非常に低いことから、悪臭防止法の規制対象となっている。消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する[1]

性質

無色の液体で、蒸れた靴下に例えられる臭気を有する。pKa は 4.82 の弱酸であるが、人体へは腐食性を示す。への溶解度は 2.4g/100mL であり、極性溶媒よりも無極性溶媒によく溶ける最も低分子量のカルボン酸である。

異性体

構造異性体ピバル酸ヒドロアンゲリカ酸イソ吉草酸がある。ヒドロアンゲリカ酸は不斉炭素原子を持つ。

発見

ヨーロッパ産のハーブセイヨウカノコソウ(吉草、学名 Valeriana officinalis L.)から最初に発見された。

用途

吉草酸ブチル吉草酸ペンチルなどのエステルは適度な濃度では果実の香りを呈するものが多く、食品用のフレーバーとして広く用いられる[2]

C4:
酪酸
飽和脂肪酸 C6:
カプロン酸

出典

  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  2. ^ 合成香料編集委員会『合成香料 化学と商品知識(増補新版)』化学工業日報社、2016年、596-610頁。ISBN 978-4-87326-677-0 



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