トレオニン【(ドイツ)Threonin】
トレオニン
| 分子式: | C4H9NO3 |
| その他の名称: | L-2-アミノ-3-ヒドロキシ酪酸、L-2-Amino-3-hydroxybutyric acid、(+)-トレオニン、L-Threonine、(+)-L-Threonine、(+)-Threonine、L-スレオニン、Threonine、(2S,3R)-L-Threonine |
| 体系名: | L-Thr-OH、トレオニン、(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシブタン酸、(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ酪酸、(+)-L-トレオニン、L-トレオニン、(2S,3R)-L-トレオニン |
D‐トレオニン
トレオニン
トレオニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/24 13:58 UTC 版)
|
L-トレオニンの骨格式
|
|||
|
|||
| 物質名 | |||
|---|---|---|---|
|
Threonine |
|||
|
2-Amino-3-hydroxybutanoic acid
|
|||
| 識別情報 | |||
|
3D model (JSmol)
|
|||
| ChEBI |
|
||
| ChEMBL |
|
||
| ChemSpider |
|
||
| DrugBank |
|
||
| ECHA InfoCard | 100.000.704 | ||
| EC番号 |
|
||
|
IUPHAR/BPS
|
|
||
| KEGG |
|
||
|
PubChem CID
|
|
||
| UNII |
|
||
|
CompTox Dashboard (EPA)
|
|||
|
|||
| 特性 | |||
| 水への溶解度 | (H2O, g/dl) 10.6(30°),14.1(52°),19.0(61°) | ||
| 酸解離定数 pKa | 2.63 (カルボキシル基), 10.43 (アミノ基)[1] | ||
|
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
|
|||
トレオニン (threonine) はアミノ酸の一種で、側鎖にヒドロキシエチル基を持つ。読みの違いでスレオニンと表記されることも多い。略号は Thr または T。トレオースに構造が似ていることから命名された。
極性無電荷側鎖アミノ酸に分類される。必須アミノ酸の1つ。穀物中のトレオニン含量は比較的高いが、消化吸収が悪い。糖原性を持つ。
遺伝子中ではコドンACU、ACC、ACA、ACGによってコードされている。
光学活性中心を2つ持つため4つの異性体がある。すなわち L-トレオニンには2つのジアステレオマーが存在するが、(2S,3R) 体のみが L-トレオニンと呼ばれる。(2S,3S) 体は天然にはほとんど存在せず、L-アロトレオニン (L-allo-threonine) と呼ばれる。
| L-トレオニン(2S,3R) & D-トレオニン(2R,3S) |
| L-アロトレオニン(2S,3S) & D-アロトレオニン(2R,3R) |
側鎖のヒドロキシ基にグリコシル化を受け、糖鎖を形成する。トレオニンキナーゼの作用によりリン酸化され、ホスホトレオニンとなる。トレオニンを多く含む食品としてカッテージチーズ、鶏肉、魚、肉、レンズマメが挙げられる。
歴史
トレオニンはタンパク質を構成する20種類のアミノ酸の中で最後の1935年に、ウィリアム・カミング・ローズ、Richard McCoy、Curtis Meyerによって発見された[2]。このアミノ酸はトレオース(threose)と構造が似ていたため、threonineと命名された[3]。
生合成
ヒトはトレオニンを体内で作り出すことができないため、必須アミノ酸に分類される。一方、植物や大部分の微生物はアスパラギン酸から合成している。生合成の各段階は次のようなものである。まず、酵素アスパルトキナーゼがアスパラギン酸のβ-カルボキシル基をリン酸化する。次に β-アスパルテートセミアルデヒドデヒドロゲナーゼによって還元され、β-アスパルテートセミアルデヒドになる。これはトレオニン、メチオニン、リシンの生合成において重要な中間体である。これがホモセリンデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼの作用によりトレオニンとなる。
代謝
トレオニンは2通りの経路で代謝される。
- トレオニンはトレオニンデヒドロゲナーゼによってピルビン酸へと変換される。この経路の中間体はCoAによる加チオール分解を受け、アセチルCoAとグリシンが生成する。
- ヒトにおいて、トレオニンはあまり一般的な経路でセリンデヒドラターゼによってα-ケト酪酸へと変換され、その結果スクシニルCoAへと至る経路に入る。
代謝性疾患
以下の代謝性疾患では、スレオニンの分解が障害される。
- マロン酸およびメチルマロン酸尿合併症 (CMAMMA)
- メチルマロン酸血症
- プロピオン酸血症
脚注
- ^ Dawson, R.M.C., et al., Data for Biochemical Research, Oxford, Clarendon Press, 1959.
- ^ McCoy, R. H., Meyer, C. E., and Rose, W. C. (1935). “Feeding Experiments with Mixtures of Highly Purified Amino Acids. VIII. Isolation and Identification of a New Essential Amino Acid”. J. Biol. Chem. 112: 283–302.
- ^ Meyer, Curtis (1936). “The Spatial Configuation of α-Amino-β-Hydroxy-n-Butyric Acid”. J. Biol. Chem. 115 (3).
外部リンク
- トレオニン(スレオニン) - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
- 『スレニオン』 - コトバンク
固有名詞の分類
- トレオニンのページへのリンク




