病理診断
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病理診断(びょうりしんだん、pathology diagnosis、diagnostic pathology)とは、人体から採取された材料について顕微鏡で観察し、病理学の知識や手法を用いて病変の有無や病変の種類について診断すること。略して「病理」。画像診断や内視鏡検査で異常所見があった場合に病変部を採取して診断したり、病変の広がりや病気の程度を評価するために行われることもある。また治療選択や治療効果判定を目的としている場合もある。
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- ^ https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=118904260X02720150701 第189回国会 厚生労働委員会 第27号 平成27年7月1日 井坂信彦議員質問に対する二川政府参考人の答弁 「(病理外注の)結果を総合的に判断して行う医師は、医師であれば医師法上は差し支えない」
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 16:27 UTC 版)
原著では進行性核上性麻痺の病理所見は神経原性線維変化と神経細胞脱落とアストログリオーシスが淡蒼球、黒質、視床下核、脳幹部被蓋、歯状核に認められることを特徴としている。その後のNINDSによって診断基準が1994年に作成され1996年に改訂された。下記のようにまとめられている。 inclusion criteria 典型的PSP (typical PSP) 高度の神経原性線維性変化とニューロピルスレッドが淡蒼球または視床下核または黒質または橋に認められること。 軽度から高度の神経原性線維性変化とニューロピルスレッドが線条体、動眼神経核複合体、延髄、歯状核のうち少なくとも3箇所で認められること。 臨床経過が進行性核上性麻痺として一致すること。 上記の神経原線維性変化とニューロピルスレッドが認められる領域でガリアスブラーク染色などで房状アストロサイト(tufted sdtrocytes)や免疫染色でタウ陽性のアストロサイトを確認すると診断がより確実になる。 合併症のあるPSP(combined PSP) 典型的PSPで認められる所見に加えて脳幹や大脳基底核にいくつかの梗塞が合併するもの。この場合の病理診断は典型的PSPとする。 exclusion criteria 大きな梗塞や多くの梗塞がある場合。 著しいレビー小体が認められる場合。分布がdiffuseまたはfocalであることは問わない。 アルツハイマー病と診断しうる病理学的変化 多系統萎縮症を示す封入体(GCI) ピック小体 びまん性の海綿状態(spongiosis) 抗プリオン染色による異常プリオン蛋白抗原の検出 1996年以降コンセンサスが得られた進行性核上性麻痺の病理診断基準は存在しない。MDS診断基準作成時はNINDSの病理診断基準とDickson DWとKovacs GGの論文を参考にしたと記載されている。Dickson DWとKovacs GGは神経原線維変化以外にグリア病変として房状アストロサイトやコイル小体の重要性を述べている。具体的にはDickson DWは進行性核上性麻痺の様々な病型とタウ病理の違いを考察した。Kovacs GGは様々な病型と神経細胞、アストロサイト、オリゴデンドロサイトのタウ病理の進展を検討した。淡蒼球、黒質、視床下核はいずれの亜系の進行性核上性麻痺であっても病変が認められる。同部位の病変は進行性核上性麻痺の特異度が高い病変と考えられる。PSP-RS、PSP-P、PSP-PAGFで病理検討すると淡蒼球、黒質、視床下核に必ず神経細胞の脱落とアストログリオーシスが認められた。この部位の障害が姿勢保持障害や歩行障害や無動に関わっていると考えられている。この症状は最終的にはどの進行性核上性麻痺の亜系でも出現する。またこの部位の障害が目立つPSP-PNLAという亜型も報告されている。 脳幹の病変は眼球運動障害に関与し淡蒼球以外の大脳基底核病変はPSP-PやPSP-Cに影響している可能性がある。前頭葉の病変は認知機能障害に関与する可能性がある。
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病理診断
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病理医は普通、腫瘍の組織型と、顕微鏡的なレベルの進行度合い(浸潤性であるか否か、など)を生検の報告に記述している。浸潤性乳癌のほとんどは腺癌(adenocarcinoma)であり、その中で最も普通の亜型は浸潤性乳管癌 (infiltrating ductal carcinoma ICD-O code 8500/3)である。他の亜型としては浸潤性小葉癌 (infiltrating lobular carcinoma ICD-O code 8520/3)、髄様癌(medullary carcinoma)、粘液癌(mucinous carcinoma)、管状癌(tubular carcinoma)、浸潤性微小乳頭癌(invasive micropapillary carcinoma)、化生癌(metaplastic carcinoma)などがある。稀に、腺癌以外の癌腫(あるいは癌腫以外の悪性腫瘍)がみられる。 また乳腺の増殖性病変の一部は乳癌と紛らわしい良性病変、良性と紛らわしい乳癌の顕微鏡像を呈することがあり、正しい診断に到達するためには、免疫染色という方法を用いることがある。乳腺病理専門医にたいしてセカンドオピニオンを求めたり、針生検においては無理に最終診断を下さず切除生検を推奨したりすることも、時に重要となってくる。 診断が確定すると、次は癌の病期の判定に移る。腫瘍の広がり具合と、浸潤や転移の有無を、病期判定の尺度とする。
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 23:13 UTC 版)
2008年3月には病理診断科が標榜診療科として認められた。病理診断・細胞診断を医師が行う医行為として医療法で定義されたという画期的なできごとである。検査と診断の入れ子が解消され、技師と医師による協調(チーム医療)を描くことができる下地ができた。当然、病理専門医・細胞診専門医は自ら行った病理診断・細胞診断について、医療機関外でのサイドビジネスではなく本業(病理診断科での医業)として、すべての責任を持つことになる。これらの制度変更は、病理診断の重要性が認識された結果であると考えたい。日本病理学会等が果たした役割は大きい。関連団体を束ね、新しい病理診断サービス体系を実現することも日本病理学会の責務となった(日本病理学会 診療標榜科名「病理診断科」と診療報酬改定「第2章第13部 病理診断」の実現を受けて 08/04/08 )。 がん検診・がん診断に病理診断は必須である。生検材料や摘出された臓器の病理診断に基づいてその後のがん治療方法が選択される。また細胞診は病変部診断にも応用されるようになり細胞診報告書に病名が記載され医行為となっている。このような病理学進歩や役割変更に合わせた「標榜診療科」であり「第13部病理診断」である。さらに医療費内容を説明する医科(歯科)診療報酬領収書の例には病理診断の項が追加された(保発第0305002号)。
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 16:06 UTC 版)
腫瘍細胞は反応性濾胞の辺縁帯から濾胞間領域にかけて増殖し、上皮内に浸潤してリンパ上皮病変を形成する。腫瘍細胞は、胚中心細胞類似細胞 centrocyte-like cell(CCL)、単球様B細胞 monocytoid B cell、小型リンパ球、および少数の免疫芽球 immunoblastや胚中心芽球 centroblastなど多彩な腫瘍細胞から構成される。形質細胞への分化が見られることもある。腫瘍細胞が反応性濾胞の胚中心に移動して一見濾胞性リンパ腫に似た構造を作ることがある。 MALTリンパ腫を背景にびまん性大細胞性悪性リンパ腫 DLBCLが発生することがある。免疫芽球 immunoblastや胚中心芽球 centroblastが散在性ではなくシート状に出現している場合はDLBCLと診断し背景にMALTリンパ腫が存在することを記述する。 免疫染色。特異的なマーカーはないが、B細胞マーカー(CD20, CD79a)陽性、CD5,CD10,CD23は陰性。形質細胞分化のある症例では免疫グロブリン軽鎖制限を認める。
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 09:59 UTC 版)
病理診断は病院においては基礎(研究)と臨床(治療)を結びつけている部門である。採取した細胞・組織の検査を行う細胞診・生検組織診、手術中に良性、悪性などの診断が必要な場合に検査を行う術中病理診断、手術で摘出された標本を用いる手術標本病理診断、亡くなった患者の死因や病因を調べるための病理解剖などを行っている。標本をHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色や特殊染色、免疫染色などで染色した後に光学顕微鏡で調べる手法が主である。病理検査とも呼ばれるが、病変の診断であり、また医師が実施する医行為であることを強調する意味で病理診断という呼称が使われる。 「病理診断」も参照 病理学は急速に進化を遂げてきており、研究で得られた成果が病気の診断や治療にも大いに反映されている。病理医の多くは病理専門医として病理診断に従事しており、患者の病変診断や治療方針決定に貢献している。日本では医療法改正があり、2008年4月から病理診断科が標榜診療科となった。また2008年4月の診療報酬改定に伴い医療費の領収書に病理診断の項が追加された。これらの改革は病理学の進化を反映したものであり、病理診断の医行為としての役割を期待されているものと考えることができる。
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 03:52 UTC 版)
小生検/細胞診における腺癌診断のアルゴリズム 第一段階 明らかな腺癌(adenocarcinoma、ADC)あるいは扁平上皮癌(squamous carcinoma、SQCC)が認められる場合は、そこで診断が確定する。神経内分泌形態が認められる場合、腫瘍は「小細胞癌」small cell carcinoma (SCLC) あるいは「非小細胞癌おそらく大細胞神経内分泌癌」non-small cell lung carcinoma (NSCL), probably large cell neuroendocrine carcinoma (LCNEC) に分類される。これ以外のものは非小細胞癌NSCL-NOSに分類される。 第二段階 非小細胞癌NSCLC-NOSは、さらに免疫染色 (TTF-1, p63, CK5/6)、粘液染色 (DPAS or mucicarmine)、分子情報により以下のように分類される。 NSCLC, favor ADC NSCLC, favor SQCC NSCLC-NOS, possibly adenosquamous carcinoma NSCLC-NOS EGFR mutation testingは、古典的腺癌、NSCLC, favor ADC, NSCLC-NOS, NSCLC-NOS, possible adenosquamous carcinomaに実施すべきである。 IASLC/ATS/ERSコンセンサス会議における病理学的推奨事項 BACという用語の使用を控える 小型(≤ 3センチメートル)で、純粋なLepidic growthを示す孤立性腺癌を上皮内腺癌adenocarcinoma in situ (AIS) と呼ぶ。完全に切除されれば患者の生存は100%である。AISの大部分はnon-mucinous である。 小型(≤ 3センチメートル)で、Lepidic growth優位、浸潤巣≤0.5センチメートルの腺癌を微小浸潤腺癌 Minimally invasive adenocarcinoma (MIA) と呼ぶ。完全に切除されれば患者の生存はほぼ100%である。MIAの大部分はnon-mucinousである。 浸潤性腺癌は、準定量的に組織パターンを評価し、優位パターンに基づいて分類する。 腺癌が多発している場合、組織パターンの徹底的な評価が、転移か同時・異時性重複癌かの決定に役立つ。 かつて混合型と分類されていたnon-mucinous BAC優位の腺癌は、lepidic predominant adenocarcinoma (LPA)という用語の使用を推奨する 早期腺癌における micropapillary predominant adenocarcinoma という分類は予後不良を意味するため、使用が推奨される。 かつてmucinous BACと分類されていた腺癌は、lepidic growth と浸潤性増殖の程度により mucinous AIS, mucinous MIA, invasive mucinous adenocarcinoma のいずれかに分類すべきである。 生検で認められる非小細胞癌は、可能なかぎり腺癌か扁平上皮癌に分類すべきである。
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 07:23 UTC 版)
まず、顕微鏡で観察した際の細胞の形態で、形態異常が無いかを調べる。他に、適切な抗体を用意して、抗原抗体反応を利用して調べる場合もある。抗原抗体反応を利用した方法は、厳密には染色ではないものの、目的は顕微鏡で見た際に、見易くするための行為なので「免疫染色」などと呼ばれたりもする。以下は、神経内分泌腫瘍の病理診断に際して用いる場合のある、免疫染色の例である。 免疫染色Ki-67 index chromogranin A synaptophysin CD56 Somatostatin receptor type 2
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病理診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 02:40 UTC 版)
分類:卵円形および紡錘形腫瘍細胞からなるA型胸腺腫と類円形および多角腫瘍細胞からなるB型胸腺腫、それらの混在するAB型胸腺腫に分類され、B型胸腺腫はさらにその腫瘍細胞の形態と随伴する未熟Tリンパ球の多寡により、B1、 B2、 B3型に細分類される。 免疫染色。未熟Tリンパ球の同定---CD1a, TdT 胸腺上皮細胞---p63, cytokeratin (AE1/AE3, CK5/6), EMA
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