病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 08:29 UTC 版)
真皮から皮下組織にかけて、硝子様の太い膠原線維束が縦横に錯綜増殖するパターンが特徴的である。膠原線維束間に、紡錘形の線維芽細胞の分布が認められる。紡錘細胞は免疫組織化学的にビメンチン陽性であり、症例によっては平滑筋原性アクチンが陽性で、筋線維芽細胞への分化が示唆される。肥厚性瘢痕との鑑別は硝子様膠原線維束の多寡を参考にするが、必ずしも鑑別は容易でない。顔面皮膚に生ずる硬化性線維腫(sclerotic fibroma)、線維性丘疹(fibrous papule of the face)との鑑別に苦慮する例もあり、臨床医からの情報提供が正確な診断名の付与に必須である。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/07 03:34 UTC 版)
乳管内に生ずる良性腫瘍で、血管結合組織の軸を有する上皮細胞と筋上皮細胞の増殖である。乳輪付近の太い乳管に発生する中心性乳頭腫と小葉に発生する末梢性乳頭腫に分けられる。なお「乳頭腫症(papillomatosis)」という用語は上皮過形成を意味する場合と多発性乳頭腫を意味する場合がある。曖昧な「乳頭腫症」というコトバは使用を避けるべきである。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/07 11:09 UTC 版)
終末乳管小葉単位の萎縮があり、均質無構造の膠原線維性基質が一様に増生する像が観察される。線維芽細胞の増生は乏しい。線維嚢胞性病変(硬化性腺症など)、放射状瘢痕、乳管拡張症などの除外診断が必要である。糖尿病性乳腺症(diabetic mastopathy)との鑑別のために血清化学データの確認も行っておく必要がある。 穿刺吸引細胞診では診断に足る所見がなく「検体不適正」または「ドライタップ」のことがほとんどである。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/07 03:35 UTC 版)
周囲の乳腺組織との境界明瞭な円形ないし分葉状の病変を形成する。紡錘系から星芒形の間質細胞(fibroblastic stroma cell)の増殖が主体で、不規則に分岐した終末乳管や腺葉が島状に分布するパターンを示す。間質細胞には稀に大型多形細胞が出現する。乳管上皮は筋上皮細胞との二相性が明瞭である。月経周期に応じて乳管上皮の機能形態が修飾されるので、臨床医には月経周期の記載を求めるのが望ましい。 組織像の多様性に基づいて、管内性・管外性・乳腺症性の3亜型に分類する場合がある。特に乳腺症性線維腺腫は穿刺吸引細胞診で複雑な細胞組成を示す例が多く、癌との鑑別困難な例もある。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/05 09:34 UTC 版)
肉眼的には境界明瞭で弾性硬の結節性腫瘤で、割面は充実性均質で淡褐色調から黄褐色調を呈している。大きさが3cmを超えるものは稀である。組織学的には単核均一な組織球様細胞の密な増殖を背景に、破骨細胞様の多核巨細胞が分布している。ヘモジデリン貪食細胞や泡沫組織球の浸潤、さらには肥満細胞、リンパ球など炎症細胞浸潤も少なからず認められる。単核細胞および多核巨細胞はマクロファージ特異的なCD68 (KP-1単クローン抗体)に陽性である。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/25 14:17 UTC 版)
肉眼的には単発性が多く長径3mmから30mmの亜有茎性ポリープのことが多い(Chang CW et al, 2005)。二ヶ所に同時性または異時性に多発した例も報告されている。ポリープ表面は異型のない尿路上皮が被覆している。病巣は境界明瞭で、粘膜固有層に帯状または重積梁状に尿路上皮細胞の密な増殖が認められる。胞巣周囲の細胞は柵状配列を示す。 個々の細胞は類円形ないし長楕円形で、細胞異型は認められない。胞巣中心の腺様分化がしばしば認められる。繊細な線維性間質が介在している。免疫組織化学的にはp53の過剰発現は認められない。また、浸潤性尿路上皮癌で発現するアクチン結束蛋白であるFascin-1も陰性である(Tong GX et al, 2005)。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 17:23 UTC 版)
病理検査に提出される検体の多くは皮膚病変の一部をパンチバイオプシーした小片である。 病理組織学的には、日光角化症の病態は表皮の異形成である。角化層の肥厚、不全角化、顆粒細胞層の菲薄化、表皮基底層から有棘細胞層中層に異型表皮細胞の出現が認められる。異型細胞は核の腫大、クロマチンパターンの粗網化、孤細胞核化を示す。核分裂像もしばしば観察される。ボーエン病に比較して核異型や核形態の多態性は顕著でない。真皮にはリンパ球、組織球など単核細胞の浸潤があり、弾性線維の増生が認められる。特に萎縮型日光角化症で顕著である。 組織所見に基づき日光角化症を亜型分類する試みもなされ、萎縮性,ボーエン病様,棘融解性,肥厚性,色素性に分類されている。この分類法は鑑別疾患を考えるうえで参考になる。しかし「各亜型に予後的な差はないので、亜型分類は意味がない」とする反論もある。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 16:05 UTC 版)
ポリープ頭はほぼ球形で表面平滑である。表面はびらんを呈する。ポリープ実質は炎症性肉芽組織に類似した間質組織が主体で、毛細血管や線維芽細胞に富み少なからず炎症細胞浸潤を伴っている。これらの間質中に小嚢胞状に拡張した腺管が分布している。腺上皮は既存の小腸や大腸の固有腺上皮の形態を保持している。
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病理組織学的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/07 19:56 UTC 版)
摘出した腫瘤の大きさは長径2cmまでのものが71%を占め,4cmを超えるものは稀有である(Bernstein KE et al., 1982)。皮下深部の脂肪織に白色結節性結節を形成し,周囲の脂肪織に局所浸潤しているように見える。筋膜に接して病変が発生するとは限らない。 病理組織学的には紡錘形筋線維芽細胞の錯綜増殖が基調である。典型例はconfluent phaseの培養細胞を位相差顕微鏡で観察したときのようなパターンと形容される。細胞間の膠原線維の介在は線維腫や線維腫症に比較して乏しい。旺盛な増殖能を反映して核分裂像が強拡大1視野で1-2個存在するが,真の肉腫に認められるような異常核分裂像は観察されない。症例によっては核の大型化や多核化した細胞が混在する。種々の程度に赤血球成分の病変内漏出が認められる。炎症細胞(リンパ球,組織球)の浸潤が目立つ例も多い。毛細血管分布も豊富であるが肉芽組織で観察されるような内皮細胞の腫大した血管は稀である。増殖細胞のほとんどは平滑筋原性アクチンが陽性であり筋線維芽細胞に分化していると理解されている。 穿刺吸引細胞診では肉腫と誤認されることがあるので,確定診断の根拠となる検査としては推奨できない。
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