腫瘤とは? わかりやすく解説

しゅ‐りゅう〔‐リウ〕【腫×瘤】

読み方:しゅりゅう

はれもの。こぶ。


腫瘤

【英】:Mass

触ると塊状のものを感じる。大きくなる肉眼的に異常な隆起として観察される膿疱水疱状の柔らかいもの、硬いものがある。徐々に肥大することが多い。
マウスラットウサギイヌサル  部位程度形状、数、サイズ

腫瘍

(腫瘤 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 02:27 UTC 版)

腫瘍(しゅよう、英語: Tumor)とは、組織細胞が生体内の制御に反して自律的に過剰に増殖することによってできる組織塊のこと。腫瘍ができたことにより、身体に影響を及ぼすことがある。英語のTumorはラテン語: tumēre(腫れる)に由来する。

病理学的には、新生物(しんせいぶつ、英語: Neoplasm)と同義である。なお、Neoplasmはギリシア語: νέος+πλάσμα, Neo-plasia(新形成)からできた単語である。

概念

「自律的な増殖をするようになった細胞の集団」を意味する。異常な細胞増殖であっても、他律的に起こるものは過形成として区別される。

腫瘍細胞は、環境さえ許せば(例えば人工的な培地培養されるなど)無限に増殖する能力を持つ、不死化した細胞である。

分類

細胞動態による分類

良性腫瘍Benign tumor
一般に増殖が緩やかで宿主に悪影響を起こさないもの。
悪性腫瘍Malignant tumorCancer
近傍の組織に進入し、遠隔転移し、宿主の体を破壊しながら宿主がぬまで増え続けてゆくもの。一般に「がん」と呼ばれるが組織学的分類により癌腫肉腫に大別される。

組織学的分類

病理組織学的に上皮系と間葉系を分類する場合、発生学的分類とはいささか異なっている。病理組織学的に上皮系とは成熟個体の上皮を形成する組織のことである。

特徴

細胞

多くの腫瘍細胞は正常組織細胞と比較して異型性が認められている。

染色体

多くの腫瘍細胞は正常染色体と比較して欠失転座などが認められている。

良性腫瘍と悪性腫瘍の比較
良性腫瘍 悪性腫瘍
発育形式 圧排性、膨張性、連続的 浸潤性、破壊性、不連続
被包(境界) 完全被包(明瞭) 不完全被包(不明瞭)
発育速度 遅い 速い
転移 なし あり
再発 少ない 多い
異型性 軽度 重度
細胞の分化度 成熟 未熟
壊死、出血 少ない 多い
全身への影響 軽度 重度

人類の化石上の腫瘍

160万年から180万年前の人類の化石に骨肉腫、198万年前の化石からは脊椎の良性腫瘍の痕跡が確認されている[1]

脚注

出典

  1. ^ 170万年前のヒト化石に最古のがん発見 NATIONAL GEOGRAPHIC 2016年7月29日配信 2021年7月25日閲覧。

関連項目

  • 腫瘍学
  • 病理学
  • WHO分類 - 世界保健機関(WHO)の下部組織であるIARCが定めた腫瘍分類
  • 機能性腫瘍
  • 転移
  • DreamLab - スマートフォン向けのアプリケーション。腫瘍や新型コロナウイルスへの有効物質の探索などを行う。

腫瘤

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 02:21 UTC 版)

名詞

しゅりゅう

  1. 医学動物内部表面にできる病変性の組織盛り上がり

発音(?)

しゅ↗りゅー

関連語

翻訳


「腫瘤」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「腫瘤」の関連用語




4
100% |||||

5
100% |||||

6
乳腺症 デジタル大辞泉
100% |||||

7
卵巣嚢胞 デジタル大辞泉
100% |||||

8
回盲部 デジタル大辞泉
100% |||||

9
デジタル大辞泉
100% |||||

10
皮下気腫 デジタル大辞泉
100% |||||

腫瘤のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



腫瘤のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
国立医薬品食品衛生研究所国立医薬品食品衛生研究所
COPYRIGHT (C) 2025 National Institute of Health Sciences ALL RIGHTS RESERVED.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの腫瘍 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの腫瘤 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS