WHO分類とは? わかりやすく解説

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WHO分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/26 16:31 UTC 版)

WHO分類(ダブリューエイチオーぶんるい)とは、ヒトの腫瘍組織型分類のための国際的な標準規約である。正式には世界保健機関 (WHO)の下部組織である国際がん研究機関(The International Agency for Research on Cancer、略称IARC)が定めた腫瘍分類の規約である。




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WHO分類(2008年版)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/01 08:10 UTC 版)

骨髄異形成症候群」の記事における「WHO分類(2008年版)」の解説

2000年にWHOによって確立された新WHO分類が最も一般的である。同時に作成されMDS 2000は新WHO分類に含まれるので、新WHO分類でのみ考慮すれば充分となる。2008年、WHOは遺伝学的発見により基づいた新たな分類発表した分類末梢血中の芽球割合骨髄中の芽球割合特徴FAB分類単一血球系統異形成を伴う不応性血球減少症(RCUD) 不応性貧血RA) <1% <5% 骨髄で1血球系統10%上の細胞異形成赤芽球のうち環状芽球15%未満不応性貧血RA) 不応性好中球減少症RN) 不応性血小板減少症RT芽球不応性貧血 (RARS) RARS 赤芽球系の異形成のみ。環状芽球全赤芽球15%以上を占めるもの。芽球5%未満環状芽球とはミトコンドリア沈着しプロシャ青染色顆粒沿って周の1/3以上に環状配列したのである。 RARS RARS-T(暫定血小板増加を伴うRARS。本質的に骨髄異形成-骨髄増殖性疾患であり、大抵はJAK2変異を持つ。 多血球系異形成を伴う不応性血球減少症(RCMD) RCMD 2血球系統上で10%上の細胞異形成アウエル小体なし。環状芽球全赤芽球15%未満。 RCMD-RS 環状芽球有するRCMD 芽球増加を伴う不応性貧血-1 (RAEB-I) <5% 5-9% アウエル小体なし。 RAEB 芽球増加を伴う不応性貧血-2 (RAEB-II) 5-19% 10-19% 末梢血中のアウエル小体が5%未満急性骨髄性白血病区別するのが困難。 分類不能MDS (MDS-U) <1% <5% 上記のいずれにも属さないもの。顆粒球系にのみ異形成見られるものなど。 5q-症候群 染色体異常として5q-(5番染色体の長欠失)を有するタイプ不応性貧血類似するが、巨核球小型で単であるという特徴がある。最も白血病になりにくい。

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WHO分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 05:43 UTC 版)

急性骨髄性白血病」の記事における「WHO分類」の解説

近年では、血液腫瘍疾患における病態生理分子レベルでの解明従い分類再構成試されてきた。その結果2000年にはWHO造血器リンパ組織腫瘍分類発表され(第3版)、さらに2008年改訂された(第4版)。第4版においては大きく7つカテゴリー分類されている。なお、本記事は「急性骨髄性白血病」であるが、ここではWHO分類に準じて急性骨髄性白血病および関連前駆細胞腫瘍に関して記載する特定の遺伝子異常有するAML (AML with recurrent genetic abnormalities) AML:t(8;21)(q22;q22);RUNX1-RUNX1T1 FAB分類のM2の約10%認められる骨髄肉腫のような腫瘤形成認め場合骨髄の芽球比率20%を切る場合があるが、変異存在確認されれば本症と診断される化学療法対す反応性良いAMLinv(16)(p13.1q22) または t(16;16)(p13.1;q22):CBFB-MYH11 FAB分類でのM4Eoに相当する化学療法対す反応性良いAPL:t(15;17)(q22;q21);PML-RARA FAB分類のM3に相当する治療法予後が他のAML異なる(後述)。 PML以外の遺伝子との転座起こすRARA遺伝子転座有する症例がある。APLとは形態治療反応性異なるため、「非定型RARA遺伝子転座有するAML」と診断されるAML:t(9;11)(p22;q23);MLLT3-MLL ほとんどがM5形態をとる。 第3版ではMLLT3以外の遺伝子転座起こすMLL遺伝子転座有するAMLまとめて「11q23MLL異常を伴うAML」として分類していたが、MLLT3-MLL以外の転座有するAML予後が悪いため、この転座有するAMLのみを独立して分類することとなったMLL転座有するものでも、抗がん剤などの治療履歴のある場合、あるいはMDS関連染色体有する症例は、治療関連骨髄性腫瘍MDS関連した変化有するAML、にそれぞれ分類されるAML:t(6;9)(p23;34);DEK-NUP214 APLとM7以外のすべての形態をとりうる。予後不良である。 AMLinv(3)(q21q26.2)またはt(3;3)(q21;q26.2);RPN1-EVI1 APL以外のすべての形態をとりうる。血球異形成著明である。予後不良である。 AML (megakaryoblastic):t(1;22)(p13;q13);RBM15-MKL1 AML全体1%以下の稀なタイプで、さらにDown症を伴わない3歳未満乳幼児に多いという特徴がある。 FLT3KITなどの遺伝子変異などは高頻度認められ予後不良因子となるが、すべての病型AML, MDS認められうることから、独立した疾患分類はなっていない。 NPM1、CEBPA遺伝子変異染色体が正常核型AML高頻度認められある程度形態的臨床的特徴を示すが、さらなる検討要するということで"暫定的病型"(provisional entity)とされている。 骨髄異形成関連した変化有するAML (AML with myelodysplasia-related changes; AML/MRC) 多系統形態的異形成をもつAML 骨髄異形成症候群(MDS)またはMDS/MPDの既往をもつAML MDS関連染色体異常をもつAML 治療関連白血病異形成を伴うことが多いが、このカテゴリーには入れない治療関連骨髄性腫瘍 MDS, MDS/MPN, AMLのどの形態であっても該当既往があるものはこのカテゴリー統合されている。ただしCMLなどの骨髄増殖性疾患急性転化は、それに対す化学療法既往があったとしてもこのカテゴリーには入れない分類不能の急性骨髄性白血病 特定の遺伝子異常明らかになっていない、また治療既往骨髄異形成症候群との関連はっきりしないAMLがこのカテゴリーになる。形態学組織化学免疫表現型細分類される(つまりFAB分類と同様)。最未分化型AML FAB分類M0相当する未分化型AML FAB分類のM1に相当する分化型AML FAB分類のM2に相当する急性骨髄単球性白血病 FAB分類のM4に相当する急性単球性白血病 FAB分類M5相当する急性赤白血病 FAB分類のM6に相当する急激な転帰をとることが多く予後は悪い。 急性巨核芽球性白血病 FAB分類のM7に相当する。ただしt(1;22)(p13;q13)を有するもの、およびDown症候群関連白血病含まない予後不良である。 急性好塩基球性白血病 極めて稀な疾患このため報告数は少ないが、概して予後不良である。 骨髄線維症を伴う急性汎骨髄症 (Acute panmyeloidosis with myelofiblosis; APMF) 「MDS関連染色体異常をもつAML」に合致しない骨髄の線維化芽球増加を伴う急性の骨髄増殖性疾患骨髄肉腫 (Myeloid sarcoma) 骨髄芽球が髄外腫瘤形成する疾患一般的なAMLの髄外浸潤は、組織構造侵されない限り含まないDown症に伴う骨髄増殖症 (Myeloid ploliferations related to Down syndrome) Down症児はDown症ではない小児比べて白血病発症しやすい、AML比率が多い、GATA1遺伝子変異有することが多い、などの特徴があり、疾患分類として独立している。一過性異常骨髄増殖症 (Transient abnormal myelopoiesis) Down症に伴う骨髄性白血病 芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍 (Blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm; BPDCN) 形質細胞樹状細胞前駆細胞悪性化した疾患

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 09:59 UTC 版)

悪性リンパ腫」の記事における「WHO分類」の解説

リンパ球の腫瘍としては急性リンパ性白血病 (ALL)、慢性リンパ性白血病 (CLL)、悪性リンパ腫多発性骨髄腫始め各種ある。それぞれ、正常リンパ球のどの段階発癌したかによって性質異なると考えられている。そのためリンパ球の成熟過程知っておくことが理解助けとなる。 学問的に急性白血病という概念などなくして骨髄球疾患リンパ球疾患分けたほうがすっきりする。しかし、ALLは臨床経過急性骨髄性白血病 (AML) に非常に近くそのような単純な分類臨床家受け入れることができない急性慢性の違いに関しても、骨髄性リンパ性とは随分印象異なる。AML慢性骨髄性白血病 (CML) は確かに鑑別重要だが、ALLとCLL鑑別することはまずない。教科書急性白血病慢性白血病違い分化障害有無とかといった項目が並ぶが、これは骨髄性のみ気にするべき事項であってリンパ性では問題にならないCML原発性骨髄線維症本態性血小板血症といった骨髄増殖性疾患分類され、さらにAMLとなる「急性転化」があるので区別が重要となる。 二次性白血病としてはMDSアルキル化薬よるもの知られている。また白血化という言葉があるが、これは末梢血腫瘍細胞見られることで、急性白血病ならば芽球リンパ腫ならば異型リンパ球やOtherでカウントされることが多い。これらは自動測定機では見逃すことが多いので、鏡検する必要がある

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WHO分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:37 UTC 版)

急性白血病」の記事における「WHO分類」の解説

2000年にWHO分類ができ、さらに2008年新しいWHO分類第4版発行された。

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