血小板増加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 15:32 UTC 版)
血小板が40万/µL以上に増加したとき、血小板増加症と定義される。血小板増加症の原因は、骨髄機能自体の異常である一次性増加症と骨髄以外に原因のある二次性増加症、家族性(遺伝性)血小板血症の3つに大別される。割合としては二次性増加症がもっとも多く約8割で、一次性増加症が約1割超である。 一次性増加症には本態性血小板血症、真性多血症、慢性骨髄性白血病などがある。二次性血小板増加症としては、関節リウマチや血管炎症候群、サルコイドーシスなどの慢性炎症性疾患のほか、感染症、鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、悪性腫瘍などが挙げられる。これらの疾患や病態では血小板産生速度が増加している。また、運動後や分娩後に一時的に血小板数が上昇することがある。遺伝性の疾患としては、家族性血小板血症(家族性血小板増加症)がある。これは、遺伝子の異常によって、血清中のトロンボポエチン(TPO)がきわめて高値となり、結果として血小板数が増加することが原因である。遺伝形式は常染色体優性から伴性劣性遺伝まで存在し多様で、単一の遺伝子異常に基づくものではないとされる。
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