へん‐とう〔‐タウ〕【×扁桃】
へんとう (扁桃)
扁桃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/01 13:14 UTC 版)
扁桃(へんとう)は、二次リンパ器官に分類されるリンパ上皮性器官である。従来は扁桃腺(へんとうせん)と呼ばれていたが、真の意味では腺ではないため扁桃に改められた[1]。
概要
口腔、鼻孔から吸引した異物が咽頭に到る前に免疫応答できるような配置をなす。単なるリンパ節の集合体ではなく、粘膜上皮直下の密なリンパ小節の集まりと、表面の亀裂と陥没によって特徴づけられる。亀裂は上皮を伴っており、特に口蓋扁桃では盲管状となり深部に至る。盲管内では、上皮内へのリンパ球と顆粒白血球の遊走が見られることが特徴。
アーモンドの種子の形に似ているためアーモンドの別称である「扁桃」と命名された。口蓋弓の中間にある陥没に位置する口蓋扁桃(こうがいへんとう、右図)と舌根にある舌扁桃(ぜつへんとう)、咽頭円蓋にある咽頭扁桃(いんとうへんとう)は輪を描くので、まとめてワルダイエル咽頭輪と呼ばれる[2]。このほか、耳管への異物の侵入を防ぐと考えられている耳管内口周辺粘膜下の耳管扁桃や、咽頭上部に咽頭扁桃が存在する。
臨床について
医師が診察時に患者の口を開けさせ診察するいわゆる扁桃は口蓋扁桃で、アデノイドと称して耳鼻科で切除するものは咽頭扁桃が増殖したものである[2]。口を開けただけで見ることができるのは口蓋扁桃のみである。
脚注
- ^ 藤田 恒太郎『人体解剖学』南江堂、2003年。ISBN 978-4-524-22246-9。
- ^ a b 寺田 春水、藤田 恒夫『解剖実習の手びき』南山堂、2004年。ISBN 978-4-525-10311-8。
関連項目
扁桃
「扁桃」の例文・使い方・用例・文例
- 私の扁桃は炎症で腫れている。
- 扁桃炎にかかって熱が出ている。
- 扁桃肥大が原因ならば扁桃切除が勧められる。
- 若者の間に扁桃ガンが増加している。
- 扁桃周囲膿瘍
- 扁桃体は脳の中でヒトの感情を制御することで知られている。
- 彼女は子供の頃、度重なる喉の感染症で扁桃摘出を受けた。
- 私は扁桃腺がまだ痛いです。
- 私は扁桃腺が腫れてしまいました。
- 私は、夏休みに扁桃腺を取る手術をしました。
- 扁桃腺がはれている気がするのですが。
- 扁桃腺が肥大している.
- 彼は昨日扁桃腺を取った.
- 辺縁系活動を調節する扁桃繊維が切断される(極端な制御不能の暴力行為の場合の)精神外科
- 口蓋扁桃の外科切除
- 病気にかかった扁桃腺
- 口蓋扁桃
- 咽頭扁桃の肥大はアデノイドと呼ばれる
- スィートアーモンドあるいは苦扁桃から絞った、薄黄色い脂肪質の油
- アーモンドケーキまたはその粉末を蒸留することにより苦扁桃から得られた薄黄色い精油
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