病理診断科での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/30 13:16 UTC 版)
「バーチャル顕微鏡」の記事における「病理診断科での利用」の解説
病理診断科(2008年4月の医療法改定により病理診断科が標榜診療科)の病理専門医が診断困難例や特殊・稀少病変等について、デジタル画像を用いて、迅速にスペシャリティー領域の病理医に病理診断の確認・裏づけをとることが容易になる。従来はガラススライドを専門家に輸送しており、日数を要していた。デジタル画像によって病理診断がより早くなることは患者にとって病理結果を待つまでの不安な時間がより短くなるということである。 なおバーチャル顕微鏡を用いた観察は病変の判断の参考にはなるが、病理診断は絶対的医行為であるため、病理診断のために用いることは現時点では難しいと思われる。バーチャル顕微鏡は光学顕微鏡のレンズを用いて撮像しており、ガラススライドを光学顕微鏡で直接観察する方法に勝ることはないからである。現在はテレパソロジー(術中迅速病理診断)に限られているが、バーチャル顕微鏡が光学顕微鏡による病理診断を超える、新たな領域が検討される必要がある。
※この「病理診断科での利用」の解説は、「バーチャル顕微鏡」の解説の一部です。
「病理診断科での利用」を含む「バーチャル顕微鏡」の記事については、「バーチャル顕微鏡」の概要を参照ください。
- 病理診断科での利用のページへのリンク