病的な眼振
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/29 09:10 UTC 版)
眼、脳、神経系統の病気が原因となって眼球が動く。他人からは黒目の部分が震えるように動いたり、回転しているように見える。一般的に先天性の場合が多い。 先天性眼振の主な特徴一般に動揺視(物が揺れて見えること)がない。 弱視や斜視を伴うのが一般であるが、その程度は人それぞれでばらつきが大きい。 斜め方向に眼振が緩和される静止位があることが多い。 眼振が少なくなる角度で見ると、よく視力が得られるため、その方向に頭を傾けて物を見る場合がある。 後天性眼振 (しばしば眩暈を伴う)部位による分類内耳性眼振(末梢性眼振) 中枢性眼振 先天性眼振は生来、もしくは生後間もなくから現れる自発眼振の一種で、家族的に発症することがあり、水平性のものが多い。臨床的にはめまいや平衡機能障害、その他の神経症状を伴うことはまれである。緩徐相、急速相の速度差が比較的小さい振子様眼振であることが多い。注視によって強まり、閉眼により抑制されることを特徴とし、視運動眼振検査で倒錯現象 inversion を伴う。 後天性眼振のうち、末梢性眼振は内耳の障害や視力障害によるものである。一方、中枢性眼振は中枢神経系(小脳、脳幹の前庭系に関与する部分)の病変によるもので、前庭神経核、内束縦束、脳幹網様体など、また小脳の特に正中部に障害がある時に認められる。
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