せい‐けん【生検】
生検
【概要】 診断の目的で、生体の組織をひとかけらほど取り出して検査をすること。顕微鏡検査にしたり、病原体を見つけたりする。エイズでは特異的な炎症(サイトメガロウイルス、結核、非定型抗酸菌など)や、悪性腫瘍(悪性リンパ腫、カポジ肉腫)を診断するために、生検が必要になる場合がある。
【詳しく】 問題はタイミング。痛みや危険を伴うので、できるだけしないで確定診断を得たい。しかし躊躇した結果、患者の容態が悪化して診断と適切な治療の機会を失ったり、間違った治療でもっと悪い状態を迎えることはさけなければならない。
《参照》 非定型抗酸菌症

生検
生検(せいけん)
細胞診では、細胞がバラバラのまま取れてきますが、生検の場合にはまとまった組織の状態で採取でき、腫瘍の立体構造も推定できます。生検には、太めの針をしこりに刺して組織の一部を採取する針生検と、メスで切開してしこりの組織を切り取る外科生検があり、外来または入院手術で行なわれます。組織診(組織学的診断法)ともいいますが、生検という場合には、手術前に確定診断をつける意味合いが、組織診という場合には、手術で摘出した組織の病理検査という意味合いがあるようです。
生体組織診断

生体組織診断(せいたいそしきしんだん)は、病変部位の組織を採取し顕微鏡で病変部位を観察することによって、病気の診断または病変の拡大の程度を調べるために有用な臨床検査の一つ。
死者を解剖する病理診断を剖検(ぼうけん)というのに対し、生体組織診断は生体から検体を採取する方法であることから生検(せいけん)ともいう[1]。また、生検組織診(せいけんそしきしん)[1]、バイオプシーとも呼ばれる。
採取方法
一般に内臓の場合は針を刺して組織を採取する (needle biopsy) 。針生検は肺・腎臓・肝臓・前立腺・骨髄など各臓器で病気の診断のために行われる。病変の採取のためにはエコーなどを併用して適切な部分を採取することも重要である(エコー下針生検)。骨髄生検は骨髄穿刺を使用した細胞診と併用して行う。胃・大腸の組織採取は内視鏡を利用して行われる。リンパ節生検は炎症性疾患や腫瘍のリンパ節転移を目的に行う方法で表層のリンパ節を手術手技で採取して標本を作成する。皮膚疾患では穴の開いたパンチなどで病変部を採取して標本を作成する(パンチ生検)。悪性黒色腫(ほくろの癌)では切除範囲決定のためにセンチネルリンパ節生検も行われる。また表層の血管炎の診断もパンチ生検が有用である。筋肉疾患では皮膚を開き筋肉組織の一部を露出させてから採取して標本を作成する。
標本作製
得られた組織をスライス・固定する。染色はヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)を行うが、それに合わせて診断のために特殊染色を追加して行うこともある。腫瘍の範囲・大きさの確定のためには、スライスする部分を多くして検査を試みる。
組織診断に使用される用語
- 皮膚病理用語
特殊染色の種類
出典
関連項目
生検
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/20 16:21 UTC 版)
外来で局所麻酔し、センチネルリンパ節生検を実施する。転移があった場合は術前療法(化学療法など)を試みた後、リンパ節郭清手術を行う。転移が無かった場合は、リンパ節郭清を省略した手術を行い、経過観察する。 先進医療に分類されるため、検査費用は基本的に全額自己負担である。しかし2010年4月以降、乳がんおよび悪性黒色腫のセンチネルリンパ節生検は、保険適用の治療(自己負担は原則3割)になる。
※この「生検」の解説は、「センチネルリンパ節」の解説の一部です。
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