パス染色とは? わかりやすく解説

PAS染色

(パス染色 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 14:49 UTC 版)

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印環細胞癌の病理組織像。PAS染色。
食道カンジダ症。PAS染色

PAS染色(: Periodic acid-Schiff stain)とは組織学病理学において使用される染色法の一つ。主として、白血病細胞のリンパ性と非リンパ性の鑑別や、巨赤芽球様細胞の鑑別に用いられる[1]

概要

PAS染色は、粘液質の証明法としてMcManus(1946)によって考案され、その後、Wislocki(1949)らによって血球の多糖類証明法として応用されるようになった[2]

原理としては、過ヨウ素酸(periodic acid)により糖質を酸化してアルデヒド基を生じさせ、これが Schiff試薬中の leucofchsin と反応する[2][3]。糖鎖を持つ物質が PAS 陽性となり、独特の赤紫色を呈する[2][3]。ただし、PAS 染色では上記物質だけでなく、非常に多くのものが染色される[3]。PAS染色陽性物質がグリコーゲンであるか、または他の多糖体であるかの鑑別にアミラーゼ消化試験がある[2]

脚注

  1. ^ 血液塗抹標本 PAS染色|形態学的検査|血液学検査|WEB総合検査案内|臨床検査|LSIメディエンス” (日本語). LSIメディエンス. 2021年8月20日閲覧。
  2. ^ a b c d 4.パス(PAS)染色|ベックマン・コールター” (日本語). ベックマン・コールター. 2021年8月20日閲覧。
  3. ^ a b c 序章 染色の基礎知識と標本を見る手順~標本を「見る」だけでなく「考える」?~”. 中外医学社. 2021年8月閲覧。

パス染色(PAS染色)(PAS反応)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:31 UTC 版)

染色 (生物学)」の記事における「パス染色(PAS染色)(PAS反応)」の解説

過ヨウ素酸シッフ反応とも呼ばれる。主に糖原染め染色であり、細胞質糖原顆粒アポクリン腺などからの分泌物細菌寄生虫などの生体内異生物ケラトヒアリン顆粒などがPAS反応陽性とされるまた、膠原線維血管内皮などはPAS反応陽性である。病理組織学的には細胞内異生物検出グリコーゲン変性の証明血管内皮検出などに用いられる

※この「パス染色(PAS染色)(PAS反応)」の解説は、「染色 (生物学)」の解説の一部です。
「パス染色(PAS染色)(PAS反応)」を含む「染色 (生物学)」の記事については、「染色 (生物学)」の概要を参照ください。

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