artifact
「artifact」とは、人工物・工芸品・遺物・成果物・人工産物のことを意味する表現である。
「artifact」とは・「artifact」の意味
「artifact」は、人工物を意味する英単語である。人が作ったものは、ひと通り「artifact」と呼ぶことができる。そして、漆器や陶磁器など、工芸品を指す言葉としても使用されることがある。特に、芸術的あるいは歴史的な価値のある工芸品が、「artifact」と呼ばれる。また、物だけではなく、人によって引き起こされた物事、人為的な結果も「artifact」である。考古学の分野においては、遺物を指す言葉として「artifact」が使用される。古代の人が作った人工物という意味だ。「artifact」は、it分野の用語としても使用される。ソフトウェア開発における、中間的な生成物を指す用語だ。日本語では、「成果物」と呼ばれることが多い。そして、「artifact」の対象となるものは、プログラマーによって作られたプログラムのソースコードや、ソフトウェアの仕様書など、非常に幅広い。
医療業界では、「artifact」は、「人工産物」という意味で使用される。心電図やCTを使用した検査において、検査結果の邪魔になる要素を指す用語だ。器具の使用方法が正確ではなかったり、検査対象となる人の体内に金属などの人工物が入っていたりする場合、「artifact」が発生しやすくなる。
「artifact」の発音・読み方
「artifact」の発音記号は、「ɑrtəˌfækt」である。日本語で表記した場合は「アーティファクト」となる場合がほとんどだが、実際の発音は「アーティファクトゥ」に近いものとなり、伸ばす部分は舌を巻く必要がある。「artifact」の語源・由来
「artifact」は、「技巧」を意味するラテン語「ars」と、「作る」という意味の「facere」が語源である。その2つを組み合わせて、技術を用いて作るものという意味の「artifact」となっている。「artifact」と「artefact」の違い
「artifact」と形が似ている英単語としては、「artefact」が挙げられる。イギリスとオーストラリアでは、「artifact」ではなく「artefact」と表記する。異なるのは表記のみで、人工物や遺物を指す点は変わらない。「artifact」の対義語
「artifact」の対義語としては、「自然物」を意味する「natural object」や、「天然素材」という意味の「natural materials」が挙げられる。「Artifact(原神)」とは
スマートフォン向けゲーム「原神」には、「聖遺物」というアイテムが登場する。「聖遺物」は、英語表記の設定に変えると「Artifact」となる。「Artifact」は、キャラクターに装備させるためのアイテムの総称であり、キャラクターのステータスを高めることができる。「Artifact」は、「花」「羽」「砂」「杯」「冠」という5つのカテゴリに分かれる。そのカテゴリごとにひとつの「Artifact」を装備させられるため、ひとりのキャラクターが装備できる「Artifact」は最大で5つということになる。「Artifact(カードゲーム)」とは
「Artifact」は、パソコン向けのデジタルカードゲームだ。プレイヤーが5対5で対戦するゲーム、「Dota 2」から派生した作品である。「Dota 2」の世界観を、カードゲーム形式で味わうことができる。そして、世界的に有名なカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の生みの親である、リチャード・ガーフィールドが開発に携わっているのも特徴である。「artifact」を含むその他の用語の解説
「ARTIFACT ADVENTURE」とは
「ARTIFACT ADVENTURE」は、日本のゲームタイトルだ。ファンタジー世界を舞台にした、オーソドックスなRPGゲームである。そして、ドット絵を積極的に使用した、レトロな世界観となっている。「ARTIFACT ADVENTURE」のプレイヤーは、ゲームを進めていく中で、様々な選択を迫られることになる。その選択によって、ストーリーの進み具合や展開が異なる。そうして、プレイヤーによって、大きく異なる楽しみ方ができるのが特徴である。
「artifact」の使い方・例文
「artifact」を使用して例文を作ると、「This is a natural forest, so you shouldn't find any artifacts here.(ここは自然の森なので、人工物は見つからないはずだ)」「I saw the news that a new artifact was found in an ancient ruin.(古代の遺跡から、新たな人工遺物が見つかったというニュースを見た)」「He seems to have lost his software artifacts.(彼はソフトウェアの成果物を紛失してしまったそうだ)」「This electrocardiogram abnormality is due to an artifact.(この心電図の異常は、人工産物によるものだ)」といった形になる。アーティファクト【artifact】
アーティファクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/28 05:22 UTC 版)
アーティファクト・アーチファクト(英: artefact、米: artifact)とは、人工物、工芸品のことである。転じて、科学用語として人為的または技術的な影響によって発生する産物や現象をさす。
考古学
考古学や古人類学などでは、「人工遺物」のことである。通常は単に「遺物」と呼ばれるが、日本語の「遺物」には、道具などのアーティファクトだけでなく、食べ残しなどの自然遺物(remain)も含まれる。「人工遺物」はアーティファクトに限定したい場合に特に使われる表現である。なお、遺物に対し、建造物などの遺構はフィーチャー feature である。
遺物 | 人工遺物 | artifact | 道具、衣類、装身具 など |
自然遺物(遺残) | remain | 種子、食べ残し、排泄物 など | |
遺構 | feature | 建築物、道路 など |
自然物に対して、「人の手が加わったもの」という意味合いがある。例えばただの黒曜石のかけらは自然物だが、石器として人が加工していたことが分かった場合にはアーティファクトと呼ばれる。
その時代に有り得ない技術や知識によって作られた(と思われる)アーティファクトを out of place artifact(s)、略して oopart(s)(オーパーツ)と言う。
ファンタジー
ファンタジー作品などでは、古代文明の方が現在よりも優れている設定が多いことから、遺物の意味から転じ、高度な技術によって作られた強力な道具(魔法の物品)を指すようになった。例えば『指輪物語』に登場する力の指輪(一つの指輪)など。
科学用語としてのアーティファクト
自然科学や社会科学において、人為的または技術的な影響によって発生する産物や現象をアーティファクトという。
情報学でにおけるアーティファクトの例
- 信号処理などで、観測や解析の段階で発生したデータのエラーや信号のゆがみ。偽信号ともよばれる。圧縮アーティファクトも参照。
- インシデントが発生した際に残される痕跡。アーティファクトを分析することで、マルウエアや、攻撃ツールの攻撃方法や通信先を探知することができる[1]。
生命科学・医学におけるアーティファクトの例
- 生物学などで、本来は生物体内に存在せず、固定などの実験操作によって細胞・組織内に構造物が生じることがある。これを人為構造ともいう。
- 心電図では、体動や電気機器などから混入する人工産物(ノイズ)が生じることがある[2]。
- 口腔内のレントゲン撮影では、X線が銀歯などのメタルにあたると、反射してレントゲン画像が乱れることがある[3]。
統計学におけるアーティファクト
- 実際のデータ自体からではなく、データの収集、分析、または解釈の方法から生じる現象。データ分析ツールの特性やモデル、初期条件(初期値)などによって引き起こされることがある。
関連項目
- オーパーツ
- 聖遺物
- デジタルアーティファクト
- アーティファクト(IT用語)
- ^ “JPCERT コーディネーションセンター JPCERT/CCについて”. JPCERT/CC. 2025年3月28日閲覧。
- ^ “シー・アール・シー|きれいなホルター心電図をとるには?”. www.crc-group.co.jp. 2025年3月28日閲覧。
- ^ “アーチファクト - グランプロデンタルクリニック銀座”. グランプロデンタルクリニック銀座 - インプラント専門歯科のグランプロデンタルクリニック銀座。 (2022年2月22日). 2025年3月28日閲覧。
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