そうぼうべん‐へいさふぜんしょう〔‐ヘイサフゼンシヤウ〕【僧帽弁閉鎖不全症】
僧帽弁閉鎖不全
僧帽弁閉鎖不全 | |
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僧帽弁閉鎖不全の模式図。血液が左心室 (2) から左心房 (3) に逆流する | |
概要 | |
診療科 | 遺伝医学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | I05.1, I34.0, Q23.3 |
ICD-9-CM | 394.1, 424.0, 746.6 |
DiseasesDB | 8275 |
eMedicine | emerg/314 |
MeSH | D008944 |
僧帽弁閉鎖不全(そうぼうべんへいさふぜん、英: mitral insufficiency, MI)または僧帽弁逆流症(そうぼうべんぎゃくりゅうしょう、英: mitral regurgitation, MR)とは、僧帽弁の弁閉鎖機能の障害(僧帽弁の硬化、短縮など)により弁が完全に閉じなくなり、左心室収縮期に血液が左心室から左心房に逆流する疾患。僧帽弁領域において全収縮期逆流性雑音が発生する。軽度では臨床的な症状を示さないが、進行すると運動時の易疲労性を示す。重度では肺の鬱血、水腫が認められる。心電図ではII誘導やaVF誘導でR波の拡大、胸部X線診断では左心房、左心室の拡大と肺の鬱血、水腫が認められる。一般的な治療法は利尿薬、血管拡張薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、陽性変力薬を用いた内科療法である。
症状
- 疲労感
- 呼吸困難
- 失神または突然死
- 重症例では年間1.0~7.8%にみられることがある。弁尖逸脱に伴う乳頭筋の機械的刺激あるいは左室負荷に伴う心室性不整脈によるものと考えられている。
関連項目
参考文献
- 日本獣医内科学アカデミー編『獣医内科学(小動物編)』文永堂出版 2005年 ISBN 4830032006
- 獣医学大辞典編集委員会編集『明解獣医学辞典』チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
僧帽弁閉鎖不全症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:25 UTC 版)
詳細は「僧帽弁閉鎖不全症」を参照 僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう: mitral regurgitationMR)は、僧帽弁が収縮期に締まり切らずに血流が左房に逆流する病気。 誘因・原因 僧帽弁閉鎖不全症は僧帽弁輪・弁尖・腱索・乳頭筋のいずれかが障害されて起きる。重症例は変性疾患や腱索断裂による僧帽弁逸脱例が多い。 原因となるものとして僧帽弁逸脱症候群(MVP)、リウマチ熱後遺症、心筋症、先天性の結合組織疾患(マルファン症候群など)、僧帽弁石灰化(以上慢性の場合)など、心筋梗塞や感染性心内膜炎による弁破壊、胸部外傷などが原因の場合は急性的に進行する。 リウマチ熱後遺症は僧帽弁狭窄症との合併も多いが2017年現在激減している。 なお、閉鎖不全の一種に僧帽弁逸脱症(そうぼうべんいつだつしょう:mitrral valve prolapse syndrome MVP)という僧帽弁の一部(特に後尖)の一部が収縮期に僧房輪弁を超えて左房内にはみ出すことが原因で、反対側との接合が悪くなったことで逆流を生じるものもあり、これの閉鎖不全は逆流量も少なく軽症・無症状が大半を占めるが、逆流時の乱流で心内膜が傷つき感染性内膜炎を起こすことがある。 病態・症状 急性の場合は早期にチアノーゼやショック症状、起坐呼吸が起きる。 慢性の場合は軽症時は肺鬱血による労作時呼吸困難・動悸・易疲労性、症状が進むと安静時呼吸困難や起坐呼吸が起こる。 検査 身体基本検査 聴診III音 : 収縮期に心房へ逆流していた血液の分だけ拡張早期に心房から勢いよく血液が心室壁を振動させる事で生じる。 分類 リウマチ性 (ICD-10: I05.1) (ICD-10: I34.0) 先天性 (ICD-10: Q23.3) に分けられる。 治療 薬物治療は血圧を下げ血液の逆流量を減らすため降圧剤(アンテオジンII受容体拮抗薬、Ca拮抗薬など。)、心不全対策に利尿剤や食塩接種制限。 手術療法は弁を切除や縫合し、接合面を深くする人口弁輪(人工弁とは異なるリング)を使って修復する「僧帽弁形成術」が行われる。 重症例では狭窄症と同様に人工弁をつける僧帽弁置換術が確実なため行われる。 同じく心房細動合併例では「メイズ(maze)手術」が行われる。
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