肺動脈弁狭窄症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/19 14:27 UTC 版)
肺動脈弁狭窄症 | |
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肺動脈弁狭窄症 | |
概要 | |
診療科 | 遺伝医学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | I37.0, I37.2, Q22.1 |
ICD-9-CM | 424.3, 746.02 |
OMIM | 265500 |
DiseasesDB | 11025 |
MedlinePlus | 001096 |
eMedicine | emerg/491 |
MeSH | D011666 |
肺動脈弁狭窄症(英: pulmonary valve stenosis)とは肺動脈弁の狭窄を原因とする右心室からの血液流入を呈する心臓弁膜症。この結果、肺への血液流量が減少する。肺動脈弁狭窄症は右心室の流出路閉塞の80%を占める[1]。肺動脈弁狭窄症の最も多い原因は先天性心疾患であり、リウマチ性心疾患や悪性カルチノイド腫瘍も原因となる[1]。
症状
症状として頸静脈怒張、チアノーゼ、右心室肥大、低酸素血症の一般症状が含まれる。肺動脈弁狭窄症が軽度の場合、何年にもわたり無症状であることがある。重度の場合、過度の運動時に突然の失神や目まいを示すことがあり、また、肝腫大や肺水腫を呈することがある。
診断
肺動脈弁狭窄症の初期診断には心臓超音波検査を必要とする。肺動脈弁狭窄症の程度は弁の最大圧較差(peak pressure gradient: PPG)によって評価される[1]。PPGが50 mmHgを超える場合、一般に治療の根拠となる。25 mmHg以下の場合、一般に治療を必要としない。両者の中間値を示す場合はグレーゾーンである。
治療
外科的な弁の置換や修復が望まれる。先天性の肺動脈弁狭窄症ではバルーン弁形成術が選択されることもある。
脚注
- ^ a b c Handbook of Echo-Doppler Interpretation. Armonk, NY, U.S.A.: Futura. (1996). pp. 115-6. ISBN 0-87993-636-3
外部リンク
- Overview at University of Maryland, Baltimore|University of Maryland
- Overview at American Heart Association
- Pulmonary Stenosis information from Seattle Children's Hospital Heart Center
- Animation of pulmonary stenosis from AboutKidsHealth.ca
肺動脈弁狭窄症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:25 UTC 版)
詳細は「肺動脈弁狭窄症」を参照 肺動脈弁狭窄症(はいどうみゃくべんきょうさくしょう; PS)は、肺動脈弁が狭まった病気。 誘因・原因 先天性が大半で(後天性は極めてまれ)肺動脈の形成異常で正常では3枚の半月弁からなる肺動脈弁が、弁尖同士の癒合・弁尖の肥厚などにより血流の通過を妨げるもので、先天性の「肺動脈狭窄症」の大半(90%)がこの肺動脈弁の狭窄である(血管部分が狭くなっている弁上・弁下の狭窄は他の心疾患との合併が多い)。 軽症例では心雑音のみで生涯無症状、中程度でも幼少期は無症状で成人になってから益疲労性などが出現、重症例では右室圧が上昇して左室と同程度かそれ以上になり右心不全が発生し、卵円孔(心房中隔欠損がある場合はそこからも)からの右左短絡でチアノーゼが起こる。 分類 先天性 (ICD-10: Q22.1) 後天性 (ICD-10: I37.0) に分けられる。 検査 心エコーにおいて肺動脈弁の解放不全や弁を通過する血流の加速などで診断される。 治療 軽症は治療の必要性がないことが多く、中程度から重症例では新生児期から乳幼児期にかけて心臓カテーテル法によるバルーン拡大術が行われるが、まれに開胸下切開術も行われる。
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