そうぼうべん‐きょうさくしょう〔‐ケフサクシヤウ〕【僧帽弁狭×窄症】
僧帽弁狭窄症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/19 14:25 UTC 版)
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僧帽弁狭窄症のデータ | |
ICD-10 | (分類番号) |
統計 | 出典:WHO |
世界の患者数 | 半角数字、3桁区切り人 (20xx年xx月xx日) |
日本の患者数 | 半角数字、3桁区切り人 (20xx年xx月xx日) |
心臓病の学会 | |
日本 | [1] |
世界 | |
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僧帽弁狭窄症 | |
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僧帽弁狭窄症 | |
概要 | |
診療科 | 遺伝医学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | I05.0, I34.2, Q23.2 |
ICD-9-CM | 394.0, 396.0, 746.5 |
DiseasesDB | 8288 |
MedlinePlus | 000175 |
eMedicine | emerg/315 ped/2517 |
MeSH | D008946 |
僧帽弁狭窄症(そうぼうべんきょうさくしょう,mitral stenosis,MS)は、心疾患の一種であり、僧帽弁口の狭窄によって左心房から左心室へ血液が流れにくくなる疾患である。また、指定難病に指定されている[1]。
定義(概念)
心臓の左心房と左心室の間には、僧帽弁 (mitral valve) と呼ばれる、二枚の尖弁(前尖、後尖)が存在する。 この弁は、左心房の収縮時には開いて、左心房からの血液を左心室へ流入させる一方、左心室収縮時には閉じて、左心室から左心房への逆流を防いでいる。 通常僧帽弁口の面積は4 - 6cm2であるが、僧帽弁尖の癒着などにより僧帽弁口の面積が1.5cm2以下になると、様々な症状を呈するようになる。
病態
僧帽弁口の面積が減少すると、心拡張期(つまり左心房収縮時)に左心房から左心室へ血液が十分に流れなくなる。 左心房圧の上昇により、肺高血圧、肺水腫、右心不全、心房細動などを引き起こす。 左心室血液流入量低下により、左心不全を引き起こす。 左心室への血液が足りなくなるので、左心室肥大はあまりみられない。
症状
左心室血液流入量低下によるもの
- 易疲労感
- 末梢性チアノーゼ
左心房圧上昇によるもの
合併症
- 心房細動
- 塞栓症
3日以上の心房細動によって、心房内に血栓が形成されやすく、その血栓が流れて、脳塞栓、急性心筋梗塞などを引き起こす。
検査
- 聴診
- Ⅰ音の亢進
- 僧帽弁解放音の聴取
- 拡張中期遠雷様雑音(ランブル)
- 胸部X線写真
- 左第2弓、左第3弓の突出
- 右第2弓のdouble shadow
- 心エコー
- 左心房の拡大
- 心電図
- 心臓カテーテル検査
- 肺動脈楔入圧の上昇
治療
- 内科的治療
- ループ利尿薬
- ジギタリス、ワーファリン(心房細動合併時)
- 外科的治療
- 僧帽弁置換術 (MVR)
- 経皮的僧帽弁交連術 (PTMC)
脚注
- ^ “難病と診断された皆さまへ”. 厚生労働省. 2021年3月30日閲覧。
- ^ “Bệnh hẹp van 2 lá là gì, có nguy hiểm không ?” (ベトナム語). Y Khoa Blog (2021年8月5日). 2021年10月7日閲覧。
僧帽弁狭窄症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:25 UTC 版)
僧帽弁狭窄症(そうぼうべんきょうさくしょう:mitral stenosis MS)は、左心房から左心室へ血液を流す僧帽弁が狭まった病気。 誘因・原因 ほとんどがリウマチ熱の後遺症で、これによる心内膜炎の瘢痕で弁の肥厚・交連部の癒合・腱索の癒合短縮が起きて狭窄が起きたもの。 最近では人工透析患者増加に伴い、これによる僧帽弁石灰化によるものも増加している。 稀に先天的な僧帽弁狭窄症の患者もいる。 病態・症状 僧帽弁狭窄に伴い、左房圧の上昇と呈し肺鬱血を起こして労作時呼吸困難などの症状が出る。さらに進行すると肺水腫や起坐呼吸が起こる他、心房細動(AF)が出現するので左房鬱血もあって血栓が生じやすくなる。 この時右心系への負担増加から三尖弁閉鎖不全も起こり、これによって高度な肺鬱血は逆に改善されるが、今度は肝腫大・下肢浮腫などの右心不全の症状が出て心拍量低下による多臓器不全を起こす。 なお、元々心房中隔欠損(ASD)がある患者がMSを併発した場合、流れにくくなった血液が右房に流れるため左房圧が上昇せず(MSによる)肺鬱血は軽くなり、左室に流れる血液が減るので心拍出量が低下するため、MS特有の初見が得られないことがある。これを「リュタンバッシェ(Lutembacher)症候群」という。 分類 (ICD-10: I05.0) 非リウマチ性 (ICD-10: I34.2) 先天性 (ICD-10: Q23.2) に分けられる。 治療 薬物治療は利尿剤や食塩接種制限(対心不全)、ジギタリス・β遮断薬(対心房細動の心拍数コントロール)、ワルファリン(対心房細動の血栓予防)。 手術療法は体外循環下で心停止させて僧帽弁の交連部融合を切開する「直視下交連部切開術(OMC)」、カテーテルを静脈より挿入して心房中隔を穿刺し左房内で僧帽弁をバルーンを拡張させる「経皮的僧帽弁交連切開術(PTMC)」などがあるが、いずれも弁の変化が軽度な場合に限られる。 弁の変化が重度の場合は体外循環下で心停止させて人工弁をつける僧帽弁置換術が最も確実な治療法である。 これ以外に心房細動合併例では肥大した心房の異常な電気刺激を抑えるため、迷路を作るように心臓の壁を切除縫合、もしくは焼灼する「メイズ(maze)手術」が行われる場合もある。
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