セロトニン症候群とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 病気・健康 > 病気・けが > 病気 > 症候 > セロトニン症候群の意味・解説 

セロトニン症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/25 13:26 UTC 版)

セロトニン症候群(セロトニンしょうこうぐん)とは、抗うつ薬類を服用中に脳内セロトニン濃度が過剰になることによって起きる副作用である[1]

症状

症状は3つの主要な神経系に影響を与える。

自律神経症状
体温の上昇、異常発汗、緊張高血圧、心拍数の増加、吐き気下痢
神経筋肉症状
ミオクローヌス、筋強剛、振戦、反射亢進、緊張と緩和の繰り返し(あご、歯をがちがちさせる、など)
精神症状
混乱、興奮、錯乱、頭痛、昏睡

セロトニン症候群は通常、セロトニン作動系の薬品との相互作用によって発生する。

例として、

などによって発生する。高齢者は特に注意を要する。

診断

診断は血液検査や画像診断によらず、身体所見と問診が主となる。Hunterのクライテリアが感度特異度に優れておりしばしば用いられる。[2]

また、悪性症候群 (NMS) との識別が重要である。セロトニン症候群はNMS発現の約9日に比べ、24時間以内と比較的速やかに発現する。

身体所見による判断時の特徴は、ミオクローヌスの有無である。セロトニン症候群ではミオクローヌスが高頻度で起こるが、NMSでは起こりにくい。

治療

脚注

  1. ^ a b セロトニン症候群 平成22年3月 厚生労働省 (PDF)
  2. ^ Dunkley, EJC; Isbister, GK; Sibbritt, D; Dawson, AH; Whyte, IM. (2003). “The Hunter Serotonin Toxicity Criteria: simple and accurate diagnostic decision rules for serotonin toxicity”. QJM 96 (9): 635-642. doi:10.1093/qjmed/hcg109. PMID 12925718. 

セロトニン症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 05:51 UTC 版)

ベンラファキシン」の記事における「セロトニン症候群」の解説

時に致死的なセロトニン症候群(セロトニン毒性として分類される)がベンラファキシン治療中、特にセロトニン作動薬併用時に発生することがある併用SSRISNRI限らず多く幻覚剤トリプタミン類やフェネチルアミン類、すなわちLSD/LSA、DMT、MDMA、メスカリン)、 デキストロメトルファンDXM)/デキストロファン(英語版)(DXO)、トラマドール、タペンタドール英語版)、ペチジン(メペチジン)、トリプタンのほか、セロトニン代謝阻害する薬剤MAO阻害薬を含む)でも発生する。セロトニン症候群では精神状態変容易怒性幻覚昏睡)、自律神経の不安定頻脈血圧の不安定、異常高熱)、神経筋の異常(反射亢進協調運動失調および/または消化器系症状嘔気嘔吐下痢)が起こる。ベンラファキシン誘発性セロトニン症候群が単剤過量投与した症例報告されている。全ての症状が出揃わない不完全なセロトニン症候群がベンラファキシン用量(150mg/日)服用例で報告されている。低用量ベンラファキシン(37.5mg/日)でもセロトニン症候群が発生した例が報告されている。

※この「セロトニン症候群」の解説は、「ベンラファキシン」の解説の一部です。
「セロトニン症候群」を含む「ベンラファキシン」の記事については、「ベンラファキシン」の概要を参照ください。


セロトニン症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 03:58 UTC 版)

セルトラリン」の記事における「セロトニン症候群」の解説

精神症状として意識障害不安など。神経症状としてミオクローヌス腱反射亢進筋強剛など。自律神経症状として発熱発汗下痢頻脈などが生じる。治療にはセロトニン拮抗薬シプロヘプタジンが有効とされるが、重度場合後述悪性症候群との判別重要になる

※この「セロトニン症候群」の解説は、「セルトラリン」の解説の一部です。
「セロトニン症候群」を含む「セルトラリン」の記事については、「セルトラリン」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「セロトニン症候群」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



セロトニン症候群と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「セロトニン症候群」の関連用語

セロトニン症候群のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



セロトニン症候群のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのセロトニン症候群 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのベンラファキシン (改訂履歴)、セルトラリン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS