シリコーン‐じゅし【シリコーン樹脂】
シリコーン樹脂
分子構造の骨格はシロキサン結合からできた樹脂である。分子構造中の有機基(R)がメチル基(CH3-)の場合、耐熱性がもっともよく、高温で長期間加熱しでも物性の変化はほとんどみられない。はっ水性に優れるため耐湿性もよく、電気的特性は、高湿下でも変化しない。耐寒性、耐候性、耐薬品性、耐老化性などにも優れる。この樹脂は初期縮合物の溶液状態で取り引きされる。例えば塗料の場合、顔料など各種原料と混合したあと塗装し、加熱硬化させて製品としている。そのほかの用途としては接着剤、電気絶縁物などがある。
ケイ素樹脂
(シリコーン樹脂 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/06 22:44 UTC 版)
ケイ素樹脂(ケイそじゅし)とはケイ素(Si)化合物を主成分とする合成樹脂。漢字で「珪素樹脂」。通常、高分子 シリコーンを主成分とするシリコーン樹脂を意味する。シリコーン共通の構造として、オルガノポリシロキサン (Si-Oの結合鎖を主鎖とし、Si上に有機基を有する構造) を主鎖としており、三次元の網状構造をもつ。有機基によりその物性(屈折率・比重・ガラス転移点・親水性や疎水性・風合いなど)が大きく変化する。一般にメチル基やフェニル基をもつ樹脂状重合体をさし、トリクロロシランRSiCl3とジクロロシランR2SiCl2を、希望の割合で混合したところに、トルエンなどの溶媒を加え、加水分解しRSi(OH)3とR2Si(OH)2のシラノールを共縮合させて架橋網状構造物をつくる[1]。
- ^ 日本大百科全書
- 1 ケイ素樹脂とは
- 2 ケイ素樹脂の概要
- 3 脚注
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