表面処理とは? わかりやすく解説

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ひょうめん‐しょり〔ヘウメン‐〕【表面処理】

読み方:ひょうめんしょり

材料表面硬化美化平滑化耐食化するなど、その状態を改善するための処理。めっき・塗装など。


表面処理

英語 surface treatmentmetal finishingsuface preparation

ある素材塗料接着剤などを塗布する場合素材との密着性を高めるために、素材表面化成処理などで密着性の良い皮膜形成したり、素材表面化学的に活性極性基を導入すること。あるいは、素材工具部品などの耐久性潤滑性改善するために、それらの表面種々の被膜形成させることをいう。金属めっきや化成被膜形成がその一例である。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

ひょうめんしょり 表面処理 surface treatment

被着体表面を結合適したようにするために用いられる物理的化学的方法研磨溶剤洗浄電解・腐食などがある。「表面調整」ともいう。

表面処理

金属素材耐久性靭性耐熱性など材料によってそれぞれに優れた長所を持つが、さらに材料表面加工を施すことにより、装飾のほか金属素材単独では得られない耐摩耗性耐食性耐熱性潤滑性などの性質付与することができる。
  例え機械部品にとっては、外観のほか高い強度硬度靭性防食防錆性などが求められるが、単一金属プラスチックその他の材料こうした要求全て満たされる訳ではないまた、市場ではコスト同様に問題視される
  表面処理はこうした特性の、複合的な要求応える手段として様々な方法開発され素材新たな特性付与してきた。
  表面処理の方法は、めっきや塗装のほか、アルマイト仕上げのような化成処理エンボスのように機械的に加工を行う方法エッチング酸洗のように酸性水溶液により表面処理する方法など様々である。
  表面処理は最終的な仕上げとして行われる場合も多いが、鋼の冷間圧延前の錆除去はんだ付け前の下地めっきなど、工程前処理として行われる場合も多い。

表面処理の種類
アルミニウム表面陽極酸化皮膜生成し耐食性高めた仕上げ
硬質アルマイト仕上げ耐摩耗性潤滑性優れる。
調理用品アルマイト
航空機部品機械部品硬質アルマイト
金属の表面溶解除去してパターンを得る処理。
薄板微細加工、高硬度材料加工も可能である。
電子基板回路の製作、半導体製造
装飾加工場合建築金物など。
エンボス 金属板を上型と下型によってプレス行い浮き彫り加工を行う。
金属のほか樹脂フィルムなどにも行われる
装飾加工金属
キーパッドシボ加工樹脂
酸洗 鋼を熱処理した際などの、錆やスケール除去のために処理物を酸溶液中に付けて表面清浄にする方法 表面酸化物除去

用語解説

靭性
じん性粘り強さ衝撃破壊起こしにくいかどうか程度
※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

表面処理

金属樹脂セラミックなどの表面何らかの方法により改質行ない美観与えたり特性機能性付加することを言う。表面処理には塗装メッキ研磨など、様々な方法がある。

表面処理

表面処理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/02 17:24 UTC 版)

表面処理(ひょうめんしょり、: surface treatment, surface finishing)は、機械工学などの分野において、めっき塗装など、素材表面の性質を高めるために行われる機械工作法の一種である。硬さや耐摩耗性、潤滑性、耐性、耐酸化性、耐性、断熱性、絶縁性、密着性、および、装飾性や美観など、これらの性質のいくつかを向上させることを主要な目的として施される。

材料技術の一分野であり、加工熱処理溶接鋳造などの材料プロセス技術群に属するが、補助的技術群のひとつである。しかし熱処理や研磨技術と同様に、金属母材の性能を極限までに高める重要な技術であるにもかかわらず、性能理論が確定しておらず、その存在が極端な過小評価に陥る場合がある。

おもな表面処理

金属皮膜処理

非金属皮膜処理

  • プラスチックライニング (plastic lining)
  • コーティング :材料などに金属などを浸漬・溶射・静電・などの処理をしたもの。
    • セラミックコーティング (ceramic coating)
  • 塗装 (painting)
  • ダクロタイズド
  • ホットスタンピング (hot stamping)
  • 熱転写 (heat transfer)
  • 金属印刷 (metal printing)

陽極酸化処理 (anodization)

化成処理 (chemical conversion coating)

化成処理とは、金属などを溶液に浸漬し皮膜を作ること。特に化成処理によるものは化成着色といい、電解による着色とは区別することもある。

  • 煮色仕上げ 化成処理のひとつで、日本の金属工芸において様々な色金の表面処理に使われる。
  • クロメート処理 代表的な防錆目的の化成処理。浸漬及び電解によるものもあり、亜鉛めっき上のものは銀白色と干渉縞のある黄色、黒色、緑色があり装飾としても使われる。
  • りん酸塩処理・パーカーライジング (phosphate treatment)
  • 黒染め(四三酸化鉄皮膜)ブルーイングとも言う。
  • 古美処理 :「古仕上げ」「古美仕上げ (weathering)」の一手法でもある。

鋼の表面硬化処理 (surface-hardening treatment)

キリンス、化学研磨

粘度の高い酸で、凸部のみを選択的に溶解することで平滑化する。銅及び銅合金を対象にしたときのみキリンスと呼ばれる。

ラミネート加工

シボ加工

参考文献

関連項目


表面処理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/21 09:17 UTC 版)

研磨材」の記事における「表面処理」の解説

粒の電気伝導度の高い方が、静電界跳び上がりやすい。炭化ケイ素問題ないが、コランダム研磨材は、薬品散布して跳び上がりやすくすることもある。また、砥石作るときの、結合剤とのなじみをよくするため、研磨材表面被膜付けることも、広く行われる

※この「表面処理」の解説は、「研磨材」の解説の一部です。
「表面処理」を含む「研磨材」の記事については、「研磨材」の概要を参照ください。

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