摩耗とは? わかりやすく解説

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ま‐もう【摩耗/磨耗】

読み方:まもう

[名](スル)かたい材質の物が、すりへること。特に、機械部品道具にいう。「—した車軸交換する


摩耗

英語表記abrasion

材料が他の物体との摩擦により、表面削られてくる現象

凡例同義語は⇒、類似語は→、関連語は?で示す。

摩耗

【英】wear

摩擦による固体表面部分逐次減量現象。普通は2面から摩耗粉として小片脱落して減量が行われるが,相手摩擦面表面部分が移着しあるいは相手から移着され場合や,まれには広く解釈して減量がなくても固体表面摩擦による変形損傷をも総括して摩耗とよぶことがある相手面は確定され固体表面であるとは限らず例えエロージョンのように浮遊粒子による摩耗も存在する
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アブレーション (または摩耗) ablation


摩耗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/22 16:21 UTC 版)

摩耗 まもう: wear)とは、摩擦に伴って生じる固体表面部分の逐次減量のことである[1]磨耗とも表記される。

自転車後部ギヤの摩耗の例:左が未使用のもの。右が摩耗後のもの

摩耗の種類

摩耗の種類については諸説あるが、現在ではその機構に基づいて

  1. 凝着摩耗
  2. 切削摩耗
  3. 腐食摩耗
  4. 疲労摩耗

と分類される[2]。さらに副次的な摩耗として

  1. エロージョン
  2. キャビテーションエロージョン
  3. 電食

を含める場合もある[3]

摩擦する表面は、通常、見かけ接触面積より非常に小さい真実接触部(見かけ接触面積の1/1000以下となることも多い)で接しており、その部分は摩擦に伴い極端に高い圧力温度に曝される。そのため、通常では生じないような化学反応を誘引することがあり(トライボ・ケミカル反応)、その化学反応により表面が減量する摩耗も存在する。

また、表面の化学反応は不動態に代表されるようにある深さまで進展した段階で反応速度が極端に遅くなる場合があるが、こうした表面が繰り返し摩擦に曝されると、反応生成物が取り除かれて母材が新生面として露出し、表面の逐次減量(=摩耗)が進行する場合がある。この摩耗は「腐食摩耗」などと称される。

その他、振動を受けるネジの締結部等が多量の細かい黒色摩耗粉を生じて摩耗する「フレッチング」、気体を媒体として輸送する場合に粉が輸送パイプ等の壁を摩耗させる「エロージョン」等の摩耗形態も存在する。

フレッチング摩耗は、黒色摩耗粉がしばらくすると赤錆に変わることから、“ココア”とも呼ばれる。また機械類で重大な故障として発生した場合に大量のびた摩耗粉が見つかるため、腐食摩耗と間違えられることがある。

対象材物質の性状、荷重速度などの力学的条件、温度などの化学的条件の影響を敏感に受け、容易に何桁も摩耗量が増減するなど、その予測が難しい現象である。

脚注

参考文献

  • 日本機械学会 編『機械工学辞典』(2版)丸善、2007年1月20日。ISBN 978-4-88898-083-8 
  • 山本雄二、兼田楨宏 編『トライボロジー』(初版)理工学社、2004年10月25日。 ISBN 4-8445-2146-2 
  • 笹田直 編『摩耗』(第1版)養賢堂、2008年2月29日。 ISBN 978-4-8425-0433-9 

関連項目

外部リンク


摩耗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/06 09:07 UTC 版)

ナノトライボロジー」の記事における「摩耗」の解説

詳細は「摩耗」を参照 摩耗という現象は、機械的な作用による表面物質脱落変形起因するナノスケールの摩耗は面に対して一様に作用することはない。二つ接触面が相対運動を行うと、表面物質脱落変形起こり結果として不規則な凹凸生まれる。相対運動が続くとこれらの凹みの幅や深さ増加していく。 巨視的なスケールでは、摩耗は摩耗量(損失した物質体積もしくは質量もしくは摩耗率(摩耗仕事もしくは摩耗距離に対する摩耗量の比)で測られる。ナノサイズでは物質損失量を測定することが困難なため、表面トポロジー変化AFM測定することによって摩耗を評価する

※この「摩耗」の解説は、「ナノトライボロジー」の解説の一部です。
「摩耗」を含む「ナノトライボロジー」の記事については、「ナノトライボロジー」の概要を参照ください。

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