電気めっきとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 電気めっきの意味・解説 

でんき‐めっき【電気鍍金】

読み方:でんきめっき

電気分解によって、陽極とする金属を、陰極とする金属の表面還元付着させるめっき。表面美しく耐食性耐磨耗性にすぐれる。でんきときん


電気めっき

英語 electroplatingplating

被覆しようとする金属の塩を含む溶液中に対象金属浸漬し、被覆金属アノードにしてカソード電流を流す。この手法では電解組成温度電流密度通電時間などにより、めっき厚さ光沢硬度加工性など制御できる。しかし、金属表面清浄さ密着性を大きく左右し、また無孔性で均一厚さのめっき層を得るには、それなりの技術的工夫が必要である。

電気めっき

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

電解めっき(電気めっき)

湿式めっきのうち、電流によって金属イオンを処理物に固着させ、金属被膜生成する方法電解電気)めっきという。
  電解めっきでは、金属溶けてイオン化している水溶液(めっき浴)中に陰極(-)として処理物を、陽極(+)としてめっきと同一金属それぞれ浸し両極間に電流を流す。これによりめっき浴中の金属イオン陰極へと移動し、処理物表面電子交換して元の金属還元析出しめっき層を生成する。電気めっきでは電流流れ時間によって還元される金属原子の量が変わるため、処理時間長くすることによって厚い被膜生成できる特徴がある。
  電解めっきは、多く純金属のめっき方法として使われるが、めっき層に高度な性能あるいは特殊な機能与えるために、合金めっきや金属中に非金属物質分散させた複合めっき行われることがある。
  電解めっきは装飾防錆のほか耐摩耗性電気特性の向上を目的に、ニッケルめっきクロムめっき銅めっき亜鉛めっき貴金属めっきなど広く行われている。また最近では、電子回路はんだ付け工程として、はんだ(Sn-Pb合金)めっきも一般化している。

電解めっき

適している分野・使用事例

ニッケルめっきクロムめっき銅めっき亜鉛めっき、はんだめっき。

用語解説

金属イオン
原子において、原子核の全正電荷数と電子の全負電荷数とが同じでないものをイオンという。金属の結合力金属イオン電子共有することにより発生する。(金属結合
※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

電気めっき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/04 07:29 UTC 版)

電気めっき(でんきめっき、英語: electroplating)または電鍍(でんと)とは、電流を使うめっき法で、めっきしたい物質を含む溶液溶融塩、または、固体電解質からその物質を還元させ、電導性のある物体にその物質(金属など)の薄い層を形成させる。電気めっきは、めっき対象の物体に欠けている特性(耐摩耗性、耐腐食性、潤滑性、見栄えなど)を補うことができる。また、小さすぎる物体の厚さを増加させる目的で行うこともある。


  1. ^ Dufour, IX-1.
  2. ^ a b Dufour, IX-2.
  3. ^ a b Dufour, IX-3.
  4. ^ Degarmo, E. Paul; Black, J. T.; Kohser, Ronald A. (2003), Materials and Processes in Manufacturing (9th ed.), Wiley, p. 794, ISBN 0-471-65653-4 .
  5. ^ Todd, pp. 454–458.
  6. ^ Stelter, M. (2004). “Process Optimization in Copper Electrorefining”. Advanced Engineering Materials 6: 558. doi:10.1002/adem.200400403. 
  7. ^ Richard Feynman, Surely You're Joking, Mr. Feynman! (1985), in chap. 6: "The Chief Research Chemist of the Metaplast Corporation"


「電気めっき」の続きの解説一覧

電気めっき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:09 UTC 版)

「ねじ」の記事における「電気めっき」の解説

電気めっきは、陽イオンとなる金属の溶液中に対象物漬け対象物電圧掛けて陰極とすることで表面金属析出させるめっき法である。亜鉛めっきニッケルめっきクロムめっきなどが行われる。亜鉛めっき安価でありよく使用される亜鉛めっきそのままでは亜鉛酸化されやすいので、めっき後にクロム酸塩溶液中に浸してクロメート皮膜作るクロメート処理が行われることが多いが、クロム酸塩溶液人体環境有害な六価クロムを含むため、三価クロムのような代替法開発されている。

※この「電気めっき」の解説は、「ねじ」の解説の一部です。
「電気めっき」を含む「ねじ」の記事については、「ねじ」の概要を参照ください。


電気めっき(電解めっき、電鍍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 08:52 UTC 版)

「めっき」の記事における「電気めっき(電解めっき電鍍)」の解説

詳細は「電気めっき」を参照 電気めっきとは外部電源用いて被めっき物の表面金属イオン還元反応生じさせて金属析出させる方法である。電気めっきの用途には、装飾防蝕さび止め塗装下地など)、表面硬化摩擦緩和ゴム等との接着浸炭窒化防止寸法合わせるための肉盛り表面模写着色などがある。

※この「電気めっき(電解めっき、電鍍)」の解説は、「めっき」の解説の一部です。
「電気めっき(電解めっき、電鍍)」を含む「めっき」の記事については、「めっき」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「電気めっき」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「電気めっき」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「電気めっき」の関連用語

電気めっきのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



電気めっきのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
三栄書房三栄書房
Copyright c San-eishobo Publishing Co.,Ltd.All Rights Reserved.
東大阪市技術交流プラザ東大阪市技術交流プラザ
Copyright (C) 2024 TECH PLAZA
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの電気めっき (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのねじ (改訂履歴)、めっき (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS