陰極(カソード) cathode
陰極
陰極
カソード
カソード(英: Cathode、独: Kathode)は、外部回路へ電流が流れ出す電極のこと。外部回路から電子が流れ込む電極とも言える。
電気分解や電池においては、カソードは電気化学的に還元が起こる電極である。
カソードという語はマイケル・ファラデーの要請によりウィリアム・ヒューウェルが命名した。ギリシア語で下り口を意味するCathodosに由来する。
カソードと逆の電極はアノードである。カソードとアノードの区別は、電流(電子)の向きによって決まるのであり、電位の高低によらないことに注意を要する。
名称について
陽極と陰極の区別は電位の高低によるとする流儀(電圧による違い)と、アノードとカソードの直訳(電流による違い)とする流儀がある。電気分解のように電気的な負荷となる場合は問題ないが、電源となる場合(電池など)では混乱する。正極・負極という用語は、電位の高い・低いで区別する用語として定着しているので、電位を表す場合は正極・負極の用語を、電流の方向を表す場合はカソード・アノードという用語を用いるのが望ましい。
正極・負極で表現すると、カソードは、真空管や電気分解では負極、電池の場合は正極である。
冷陰極と言う場合は、加熱しない金属を電極として用いた陰極のことを指す[1]。
出典
関連項目
陰極(空気極)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/19 01:05 UTC 版)
「溶融炭酸塩型燃料電池」の記事における「陰極(空気極)」の解説
セルの反対側では、陰極(カソード)材料は、リチウム化されたニッケル酸化物(リチウムがNiO結晶構造内にインターカレートされる)に変換される多孔質ニッケルから構成される。陰極内の細孔径は7〜15 μmの範囲にあり、材料の60〜70%が多孔質である。陰極材料の主な問題点は、陰極が炭酸塩電解質と接触しているときにCO2と反応することでNiOが溶解されることにある。この溶解は、電解液中にNi金属の析出をもたらし、導電性であるため、燃料電池が短絡する可能性がある。したがって最近の研究では、この溶解を制限するために酸化マグネシウムを酸化ニッケル陰極に添加することが検討されている。酸化マグネシウムは陰極内のNi2+の溶解度を低下させる働きをし、電解質中の析出を減少させる。あるいは従来の陰極材料をLiFeO2-LiCoO2-NiO合金で置換すると、有望な性能結果が示され、陰極のNi溶解の問題をほぼ完全に回避できている。
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陰極
「陰極」の例文・使い方・用例・文例
- 電流は陽極から陰極へ流れる
- 陽極[陰極]線.
- 陰極
- 陰極まって陽生ず
- ジェットは、陰極に向かって軸方向に方向を持った
- 陰極の、陰極において、または、陰極に関する
- 金属の陰極析出
- 熱い陰極が電子光線を発し高圧の陽極を通して焦点を結ぶ、あるいは燐光を発するスクリーンにぶつかる前に偏光させられるような真空管
- 加熱されない電子の源である陰極
- 熱陰極
- 熱陰極を持つガス放電管
- ガスで充填された冷陰極からなるとチューブのダイオードからなるガス放電管
- 管を通して電子の流れをコントロールするために、真空管の陰極と陽極の間に置かれた電極
- テレビ・レシーバーの中の陰極線管
- 電子の中央の陰極から円筒陽極までの流れが交差している磁気と電場によって制御される二極真空管
- 亜鉛の陽極、酸化水銀の陰極、水酸化カリウムの電解質からなる初歩的な電池
- 陰極と接合している電池の端子
- ニッケルの陽極とカドミニウムの陰極を持っている再充電できる電池
- 水酸化カリウムの電解質がある酸化ニッケル陰極と鉄の陽極がある蓄電池
- 灯火の時に、電子を発する陰極
陰極と同じ種類の言葉
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