でんかい‐ほうしゅつ〔‐ハウシユツ〕【電界放出】
電界放出 field emission
電界放出
電界放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/24 21:37 UTC 版)
電界放出(または電界電子放出、Field Emission、FE)とは,物体表面に強い電界を加えることでポテンシャル障壁を薄くし,トンネル効果によって表面を抜けた電子を外部へ放出する現象のことである。
物質表面に電場が加わると、ショットキー効果によって仕事関数が減少する。 電場をさらに大きくし、表面近傍(10Å程度以下)の空間の仕事関数がフェルミ準位以下になると、トンネル効果によって金属内の電子が常温でも外部に放出される。 一般的に、電界放出は温度に依存しない。
電界放出による電流密度Jは、物質による定数C、D(Dは主に仕事関数により決まる)を用いて次のように表される。
関連項目
電界放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 09:27 UTC 版)
電子の電界放出は半導体物理学や超伝導体物理学に関連する。これは電子がランダムに金属表面から飛び出すという点で熱電子放出と似ている。熱電子放出では互いに衝突しあう粒子がエネルギー障壁を越えるエネルギーを獲得して放出されるが、電界放出では強い電界をかけることによってエネルギー障壁が薄くなり、電子が原子状態からトンネル抜けすることによって電子の放出が起こる。したがって、電流は電界におおよそ指数関数的に依存する。フラッシュメモリーや真空管、電子顕微鏡などにおいて重要である。
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