しぜん‐ほうしゅつ〔‐ハウシユツ〕【自然放出】
自然放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 02:09 UTC 版)
自然放出(しぜんほうしゅつ、英語:spontaneous emission)とは、光の放出(発光)の一種であり、誘導放出とは区別される。
- 光の放出とは、光源となる物質 (原子、分子、原子核など) が励起状態からよりエネルギーの低い量子状態 (たとえば基底状態) へ移り、その際に光子を放出する過程のことである(光の吸収の時間反転の過程)。自然放出と誘導放出との和である。
自然放出が誘導放出と区別される点は、自発的に励起状態から別のエネルギー状態への遷移が起こることであり、したがって外部から入力される光の強さに依存しない[1]。
量子化された電磁波 (つまり調和振動子の集まり) の零点振動に誘起されるものが自然放出である。理論的に量子化された光を用いることで吸収および放出(自然放出+誘導放出)を正しく記述できる[2]。
多くの発光の現象は自然放出である(レーザーなどの発光を除く)[3]。
導入
光源として原子を考える。原子は、エネルギー準位が E2 の励起状態から、より低いエネルギー準位 E1 の状態に自発的に遷移し、そのとき、二つの状態のエネルギーの差分に等しいエネルギーを持つ光子を放出するとする。光子のエネルギーは振動数 (周波数) ν とプランク定数 h の積 hν (あるいは角振動数 ω = 2πν と換算プランク定数 ℏ = h/2π を用いて、ℏω) で表され、放出される光子の、振動数とエネルギーの関係は、
励起状態の原子の個数を N で表すと、励起原子一つ一つが各時刻に一定の確率で遷移するとして、単位時間あたりに減少する励起原子の数は、励起原子の個数に比例するから、
自然放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/06 14:11 UTC 版)
「アインシュタイン係数」の記事における「自然放出」の解説
詳細は「自然放出」を参照 自然放出は、電子が「自然に」(つまり、外部からの影響なしに)、高いエネルギー準位から低いエネルギー準位に減衰する過程である。この過程はアインシュタイン係数A21 (s−1)で書かれる。A21はエネルギー E 2 {\displaystyle E_{2}} の状態2の電子がエネルギー E 1 {\displaystyle E_{1}} の状態1に自然に減衰し、エネルギーE2 − E1 = hνの光子を放出する単位時間あたりの確率を与える。エネルギー-時間の不確定性原理により、遷移は実際にはスペクトル線幅と呼ばれる狭い周波数範囲内で光子を生成する。 n i {\displaystyle n_{i}} を状態iにおける原子の数密度とすると、自然放出による単位時間当たりの状態2の原子の数密度の変化は ( d n 2 d t ) spontaneous = − A 21 n 2 . {\displaystyle \left({\frac {dn_{2}}{dt}}\right)_{\text{spontaneous}}=-A_{21}n_{2}.} となる。同じ過程により状態1の数が増加する。 ( d n 1 d t ) spontaneous = A 21 n 2 . {\displaystyle \left({\frac {dn_{1}}{dt}}\right)_{\text{spontaneous}}=A_{21}n_{2}.}
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