ゆうどう‐ほうしゅつ〔イウダウハウシユツ〕【誘導放出】
誘導放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/11 02:00 UTC 版)
誘導放出(ゆうどうほうしゅつ、英: stimulated emission)とは、励起状態の電子(あるいは分子)が、外部から加えた電磁波(光子)によってより低いエネルギー準位にうつり、その分のエネルギーを電磁波として放出する現象である。このとき放出される光子は、外部から入射した光子と同じ位相、周波数、偏光を持ち、同じ方向に進む。 誘導放出を利用することで、光を位相や波長を揃えて(コヒーレントに)増幅することができ、レーザーの発振などに応用されている。
- 1 誘導放出とは
- 2 誘導放出の概要
誘導放出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/06 14:11 UTC 版)
「アインシュタイン係数」の記事における「誘導放出」の解説
詳細は「誘導放出」を参照 誘導放出は、遷移の周波数(もしくはその近く)の電磁放射があることにより、電子が高いエネルギー準位から低いエネルギー準位に移るよう誘導される過程である。熱力学観点から見ると、この過程は負の吸収と見なす必要がある。この過程はアインシュタイン係数 B 21 {\displaystyle B_{21}} (J−1 m3 s−2)により書かれる。 B 21 {\displaystyle B_{21}} はエネルギー E 2 {\displaystyle E_{2}} の状態2の電子がエネルギー E 1 {\displaystyle E_{1}} の状態1に減衰しE2 − E1 = hνのエネルギーの光子を放出する放射場の単位スペクトルエネルギー密度あたり単位時間あたりの確率を与える。誘導放出による単位時間当たりの状態1の原子の数密度の変化は ( d n 1 d t ) neg. absorb. = B 21 n 2 ρ ( ν ) , {\displaystyle \left({\frac {dn_{1}}{dt}}\right)_{\text{neg. absorb.}}=B_{21}n_{2}\rho (\nu ),} となる。ここで ρ ( ν ) {\displaystyle \rho (\nu )} は遷移の周波数における等方性放射場のスペクトルエネルギー密度(プランクの法則参照)である。 誘導放出は、レーザーの開発につながった基本的な過程の1つである。しかし、レーザー放射は等方性放射の現在のものとは大きくかけ離れている。
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