量子井戸とは? わかりやすく解説

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りょうし‐いど〔リヤウシゐど〕【量子井戸】

読み方:りょうしいど

電子を数ナノメートル程度半導体薄膜ヘテロ接合によって閉じ込めた構造

[補説] 電子薄膜の面の垂直方向に自由に移動できず、特定の離散的なエネルギー状態をとる。この厚さ変えたり複数重ねたりすることによって新し機能をもつ素材をつくることができる。青色発光ダイオード半導体レーザーなどに利用される


量子井戸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/08 04:59 UTC 版)

量子井戸 (りょうしいど、: quantum well) とは、電子の移動方向が束縛された状態のこと。もしくは、レーザーなどで用いられる同状態を得るための構造のこと。

MBEMOCVDなどの結晶成長法を用い、厚さにしてnmオーダー(nm:ナノメートル=10-9m)の薄膜をバンドギャップの大きいバリア層で挟むように作製すると、電子は厚さ方向に量子化されてエネルギーは離散化する。このように1次元方向への閉じこめを作った構造を、量子井戸構造という。

量子井戸を作製するためには無数の組成と格子定数の異なる材料(GaAs、InP、GaNなど)を格子整合させるための高度な結晶成長技術が求められる。

量子井戸構造では状態密度は階段状となり、電子の閉じこめによる発光効率の改善などによる量子井戸レーザへの応用が行われている。

もう一つ閉じこめを増やした物が量子細線、3次元で閉じこめを行った物が量子ドットである。

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